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ヒートでのキャリア第二章に向け“始まりの場所”で汗を流すヤニス。そんな彼をサポートした“力強い相棒”とは<DUNKSHOOT>

ヒートでのキャリア第二章に向け“始まりの場所”で汗を流すヤニス。そんな彼をサポートした“力強い相棒”とは<DUNKSHOOT>

現在、故郷のギリシャでオフシーズンを過ごしているヤニス・アデトクンボ(マイアミ・ヒート)が、出生クラブであるフィラトリティコスのジムでワークアウトをする様子をSNSに投稿。奮闘ぶりを示す鼻息の絵文字とともに、『Back where it all started(すべてが始まった場所に戻って)』というコメントを添えている。

 フィラトリティコスはまさに、彼のバスケキャリアが始まった場所だ。

 首都アテネの郊外で生まれたヤニスは、兄弟たちとともに、路上でビーズ細工といった小物を売って生計を助けていた。そんな少年たちにとって最高の息抜きがスポーツで、ある時、若い才能を探していたフィラトリティコスのコーチがタナシスとヤニスの2人を見初めて、ユースチームに誘ったのだった。

 もっとも、ヤニスの当時の夢はサッカー選手になることだった。

 バスケには関心がなかった彼に「君が加入したら、両親の職を見つける」という交換条件を提示して説得したと、コーチのスピロス・ベリニアティスはのちに振り返っている。今となっては、彼はまさに原石だったヤニスを発掘した功労者だ。
  NBAドラフトで15位指名を受けた選手が、ギリシャリーグの3部と2部を行き来しているような小クラブにいたというのは驚きだが、郊外の体育館でプレーしていた移民一家のアデトクンボ兄弟には、オリンピアコスやパナシナイコスといった強豪クラブは関心を示さなかったらしい。

 2年前のユーロリーグ・ファイナル4で、決勝戦を戦ったパナシナイコスに所属する弟のコスタスを応援に来た際、ヤニスは古巣についての思いを語っていた。

「もしギリシャに帰ってプレーすることになるとしたら、戻る場所はフィラトリティコスだ。どのディビジョンにいたって関係ない。自分が入ってトップリーグに引き上げるさ」

 13歳で本格的にバスケを習い始めたヤニスは、時に深夜遅くまで練習し、真っ暗になってから家に帰るのは危ないからと、そのままフィラトリティコスの体育館に泊まったこともあったという。

 そんな少年時代を過ごした思い入れのある場所で、新たなフランチャイズで挑む新シーズンへ向けての準備をしているところに、ヤニスの心意気を感じる。 そしてそこには、力強い相棒がいた。ヒートで新たにチームメイトになった、ガードのデイビオン・ミッチェルだ。

 ミッチェルはスペインで休暇を過ごした後、ヤニスのいるギリシャを訪問したようで、フィラトリティコスの体育館で3オン3やワークアウトで汗を流す様子を、2人はSNSに投稿している。

 サッカークラブのバルセロナのシャツに身を包んだミッチェルのパスからヤニスがシュートを打つなど、早くも2人は来たるシーズンのコンビプレーの感触を確かめていた。

 来季でキャリア6年目を迎えるミッチェルは、2025年2月にヒートに加入。昨季はスターティングガードとして平均9.3点にチームハイの6.5アシストと、司令塔役を担った。
  183㎝・92㎏の頑丈な体躯から繰り出すスピーディーなドライブと、ペリメーターディフェンスが彼の武器。3ポイントもヒートに入ってからは成功率40%前後と、大きく向上している。

 自身のインスタグラムの投稿に「次のレベルに到達できるのは、そのための試練を厭わない者たちだ」というメッセージを添えているが、開幕時には28歳と中堅プレーヤーの域に達した自らのキャリアを、ここで一段引き上げたいという思いがあるようだ。

 13年間プレーした場所を離れて新たなチャレンジに臨むヤニスと、レベルアップに挑むミッチェル。2人の共同ワークアウトの成果は、来季のヒートにプラス要素をもたらすことだろう。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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