海外旅行に際しては「クレジットカード会社に渡航を伝えておく」という話を聞いたことがある人は多いだろう。ひと昔前は半ば常識だったが、最近は「もう連絡は不要」とされる。
確かに現在は不正利用を検知するシステムが進化し、多くのカード会社では事前連絡を必須としていない。しかし、それを「何もしなくて大丈夫」と受け取るのは少し危険だ。
実は筆者も先日、渡航先のタイでその洗礼を受けた。これまで現地の配車アプリ「Bolt」で何度も利用している少額決済にもかかわらず、カードが突然、利用停止になったのだ。
不正利用の疑いと判断されたらしく、カード会社からはすぐに本人確認の連絡が入ったものの、その間はカードが使えず、タクシー代は現金で支払うしかなかった。
AIによる不正検知は金額だけでなく滞在国や利用パターン、その時点でのリスクなどを総合的に判断するため、「昨日は使えたのに今日は止まる」ということが起こりうる。
異なるブランドのカードが複数枚あれば…
もちろん、事前連絡を受け付けていないカード会社はあるし、連絡しても停止を完全に防げる保証はない。それでも海外滞在中であることを登録できるサービスがあれば利用し、カード会社のアプリ通知やSMSを受け取れる状態にしておく価値はある。
そして何より重要なのは、Visa、Mastercard、JCBなどブランドの異なるカードを複数枚、持っていくことだ。一枚が止まっても別のカードがあれば、旅先で慌てずに済む。
「事前連絡は不要」という情報だけを信じるのではなく、「止まることもある」と考えて備えるのが海外旅行の鉄則なのである。
(旅羽翼)

