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せっかくなら「1話から観るな(?)」 60周年『ウルトラマン』の“異色すぎる鑑賞法”とは

せっかくなら「1話から観るな(?)」 60周年『ウルトラマン』の“異色すぎる鑑賞法”とは


放送から60周年を迎えた『ウルトラマン』キービジュアル (C)円谷プロ

【画像】「えっ」「第1話じゃなかったのか…」 これが一番最初に制作された『ウルトラマン』エピソードです(5枚)

『ウルトラマン』を「別の視点」で視聴する簡単な方法が?

 2026年7月17日に60周年を迎えた特撮ヒーロー番組『ウルトラマン』は、現在でも多くの人を楽しませるクオリティを持った作品ですが、その制作には多くの苦労がありました。

 いくつもの理由がありますが、やはり「特撮」というジャンルをTV番組にするということが、当時の制作現場には難しいことだったのかもしれません。しかし、ここを妥協しなかったことが、『ウルトラマン』を現在でも鑑賞に堪えうる作品に高めています。

 円谷英二さんの「16mmのクオリティでは特撮はできない」という主張も『ウルトラマン』を名作にした要因のひとつでした。前作にあたる『ウルトラQ』は白黒作品でしたが、『ウルトラマン』はカラー作品となっており、そのためフィルム代が高額になったそうです。

 そこで、『ウルトラマン』では合成カットのみ35mm、それ以外は16mmにしてコストカットしました。しかしカラー撮影のノウハウが少ないため、取り直しなどで時間やフィルムを浪費する要因にもなります。

 こうした苦労を経て後にシリーズ化が軌道に乗るわけですが、1話を制作するのに1週間以上かかる状態から脱することはできませんでした。そこで人気絶頂にありながら『ウルトラマン』は39話でやむなく最終回を迎えることになります。

 ちなみに前作『ウルトラQ』は撮影がすべて終了してからのTV放送でした。歴史のIFとなりますが、仮に『ウルトラマン』が放送中に週1本制作できる状況に改善できたなら放送は長期にわたって続き、シリーズ化することもなかったかもしれません。

 そんな『ウルトラマン』を、60周年の節目にふさわしい、新鮮な視点で観る方法があります。


60年前の1966年7月17日に放送された『ウルトラマン』の記念すべき第1話「ウルトラ作戦第一号」は、実は5番目に制作されていた。画像は「The Rise Of Ultraman」(Village Books)

「第1話」が最初に作られたわけではない?

 その方法とは、『ウルトラマン』を「放送順」ではなく「制作順」に観ることです。マニアの皆さんなら「何を今さら」と思うかもしれませんが、普通の人は意外と知らないことです。

『ウルトラマン』の制作は、監督ごとに2~3本のエピソードをまとめて撮影していました。そのなかで飯島敏宏監督の班が、最初に撮影に入ったそうです。そのエピソードが放送第2話「侵略者を撃て」でした。

 それでは放送第1話「ウルトラ作戦第一号」は……というと、5番目に制作されたといわれています。ところが台本の表紙には「9」と記されており、9番目だったという説もありました。

 実は、制作順と台本に記されている数字は一致していません。以下が制作順に並べたもので、( )内が台本に記された数字です。

第2話「侵略者を撃て」(1)
第5話「ミロガンダの秘密」(2)
第3話「科特隊出撃せよ」(3)
第7話「バラージの青い石」(6)
第1話「ウルトラ作戦第一号」(9)
第8話「怪獣無法地帯」(8)
第4話「大爆発五秒前」(4)
第6話「沿岸警備命令」(5)
第9話「電光石火作戦」(7)

 こうして並べるとよくわかりますが、放送順と制作順、台本に書かれた数字がかなりバラバラです。現在の作品ではあまり例がありません。特撮黎明期だった時代ならではの事情でしょう。

 通常どおり1話から順に見るのではなく、「制作された順」に見るることで、これまでとは違った視点で楽しめるかもしれません。さらにマニアックな視聴方法として、出演しているキャスト陣の髪形に注目する人もいるようです。近年、リマスター化された画像ならではの注目ポイントでしょう。

 もっとも、制作順については上記と異なる解釈をしている文献もあるので、これが絶対に正しいわけではないようです。放送から60周年を迎えた『ウルトラマン』ですが、まだまだ解き明かされていない謎が残っているのかもしれません。

配信元: マグミクス

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