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自らスイッチを入れて2得点。3回戦敗退も…鹿島学園FWワーズィージェイヴェン勝が殻を破るきっかけを掴んだ夏「もっと良い選手に成長できる」【総体】

自らスイッチを入れて2得点。3回戦敗退も…鹿島学園FWワーズィージェイヴェン勝が殻を破るきっかけを掴んだ夏「もっと良い選手に成長できる」【総体】


[総体3回戦]静岡学園 2(5PK3)2 鹿島学園/7月28日/JヴィレッジP5

 昨年度の選手権準決勝で、途中出場から決勝点を奪い、一躍時の人となった鹿島学園のFWワーズィージェイヴェン勝(3年)。最終学年を迎えた今年は飛躍の年になるはずだったが、今シーズンは思い通りのプレーができていないという。

 原因は自分でもよく分かっている。

「選手権を機に注目されていますが、あまり成長できていない。自分が持っているものは通用すると思うのですが、それを出すためのメンタル面がまだまだ子どもで出せない」

 監督からハッパをかけられたら、持ち味である身体能力の高さを活かした迫力のあるプレーや得点感覚の鋭さを発揮できるが、自分発信ではなかなかできない。鈴木雅人監督をはじめ、理解力と愛のあるスタッフがいる鹿島学園にいるうちはそれでも良いかもしれないが、この先のステージでは同じようにはいかない。

「監督が言えばやれるけど、それでは言ってくれる人がいなくなった時に上手くいかない。だから、自分で気付けとずっと言われてきた」

「これまでは最悪のプレーというか、ぬるいプレーをしてチームに迷惑をかけていた」と振り返るように今大会も、そうした自分の甘さと向き合えない試合が続いていた。1回戦の畝傍戦(4-1)は後半にゴールを奪ったものの全く走れず。2回戦の新潟明訓戦(2-1)も競り合いを得意にしながらも、マッチアップした長身選手に委縮して強気で挑めなかった。後半の飲水後、鈴木監督に喝を入れられてから競り勝てるようになり、チャンスが増えたが、周囲の人にスイッチを入れられるのはこれまでと一緒。変わらなければいけないと強く思えたという。

「3回戦はマジ気合いを入れ直そう。喝を入れられないとやれないのは課題だから、自分主導で頑張ろうと思っていた」
 
 気持ちを新たに静岡学園に挑んだが、前半は良い形でボールが入らず、持ち味を発揮できていたとは言い難い。ワーズィーが打ったシュートも1本のみだったが、チーム全体が強気でプレーできるようになった結果、躍動し始め、0-2で迎えた後半14分には右CKからヘディングシュートを叩き込んだ。

 同32分にも同じくCKから頭でゴールネットを揺らしたが、GKへのファールを取られ得点は認められなかった。綺麗な形での得点だっただけに悔しさはあったが、良い流れは来ていた。「苦し紛れで蹴ってくれたほうが、相手も予想しづらい」と口するように綺麗な形でボールを受けるのではなく、少しラフに蹴ったボールのほうが躍動感を出しやすく、後半はサイドに流れて強引に突破する場面が増えていた。

 試合終了間際の35+1分に生まれた追加点もそうした得意とする形で、GKからのロングキックを左サイドで受けてゴール前に入ったところを倒されPKを獲得。このチャンスを自らが決めて同点に持ち込んだ。

 結果的にPK戦で敗れ、「ヒーローになりたかったですけど、これが結果なんで。前半、自分たちが先制点を取っていれば難しい試合ではなかったと思う。自分たちに非があるし、チームとしてももっと強くなっていかないといけない」と悔しさを口にしたが、誰かに言われてスイッチを入れるのではなく、自らスイッチを入れて2点を奪った経験はこの先に必ず活きるだろう。

「今回の試合で少しでも皮が剥けたかなと思う。これを続けることができれば、もっと良い選手に成長できると思うので、続けていきたいです」

 昨年度の選手権は自らのゴールによって決勝へと駒を進めたが、神村学園のDF中野 陽斗(現いわき)に封じられ、自らの力のなさを痛感した。

「今年は俺を止められるセンターバックがいないぐらいの状態で選手権を迎えたい」

 そう話すワーズィーにとって、飛躍のきっかけとなる夏になったはずだ。

取材・文●森田将義

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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