北中米ワールドカップ(W杯)で日本代表の一員として戦ったレアル・ソシエダのMF久保建英は、7月25日からイングランド遠征を行なっている所属クラブに合流し、新シーズンに向けた調整をスタートさせている。
W杯では初戦のオランダ戦でデンゼル・ドゥムフリースとの接触によって膝を負傷し、その後の試合を欠場した久保。その回復具合が注目されていたが、ソシエダの地元バスクの日刊紙『EL DIARIO VASCO』は「(現地時間7月26日の練習では)最後の戦術練習を除く全メニューを消化し、プレシーズンに向けた個別調整として、ランニングやスプリントも行なった」と報じており、28日のアストン・ビラ戦は欠場濃厚だが、31日のトゥールーズ戦については「出場機会があるか注目される」として、実戦復帰が近づいていることを示唆した。
再び切れ味鋭いプレーを見せてくれることが期待される久保だが、スペイン・マドリードのスポーツ紙『as』は、彼の始動に先立ち、「2026-27シーズンは極めて重要な1年になる」と指摘しており、昨季は負傷の影響もあって公式戦2得点に終わり、日本代表でも本来の力を発揮できなかった久保が、「今はコンディションを整え、ペッレグリーノ・マタラッツォ監督の下で再び最高のパフォーマンスを示すことに集中している」と伝えていた。
そして、「ソシエダで5シーズン目を迎える久保は、ここまで公式戦164試合で25得点を記録しているが、まずは競技レベルを取り戻し、昨季のパフォーマンスを妨げた度重なる故障を過去のものにすることが目標だ」として、その再起へ期待を寄せている。
一方、スペインのスポーツ専門サイト『El Desmarque』は、7月24日公開の記事で「久保は毎年のように真価を問われ続けている」と指摘。記事ではまず、「W杯で負った膝の状態を確認するための検査を終えた後、彼はマタラッツォ監督と再会。指揮官は抱擁で迎え入れ、膝の状態について短く言葉を交わした」とチーム合流時を振り返り、その後は「負傷からの復帰プログラムの一環として、別メニュー調整を行なっている)」と伝えていた。
続けて同メディアは、久保を取り巻くチーム内の状況にも言及。「昨季は久保が離脱している間、アンデル・バレネチェアやゴンサロ・ゲデスが期待に応え、コパ・デル・レイ制覇やリーグ終盤の躍進に貢献した。こうした状況で、久保は再び、ポジションを勝ち取らなければならない」と、彼の置かれた状況を説明している。
また、スポーツ専門サイト『El Desmarque』は、「近年とは異なり、今夏は移籍市場で久保の名前がほとんど取り沙汰されていない」として、「以前はリバプール、昨年はトッテナムやエバートンなどの関心が報じられたが、今夏はそうした噂がほとんどない。皮肉なことに、『ニュースがないことがニュース』になっている」と伝えた。
同メディアは、「これは、ソシエダにとっては朗報でもある。久保とは2029年まで契約を結んでおり、今後もチームに残留してもらえる可能性が高まるからだ。しかし一方で、それは決して良いことばかりではない」と指摘した後で、以下のように今後の巻き返しを期待している。
「久保はコンディションさえ万全であれば、試合の流れを変えられる特別な選手であり、縦への鋭い突破、高い技術、ドリブルでの打開力、そして勝負を決める力によって、欧州のビッグクラブから注目を集めてきた。だからこそマタラッツォ監督も、ソシエダも、そして久保自身も、再びビッグクラブが彼の元を訪れることを願っているはずだ。それはつまり、彼が最高のシーズンを送り、本来の姿を取り戻したことを意味するのだから」
このところ負傷に悩まされ続けている久保だが、万全のコンディションを取り戻して、再びソシエダの攻撃の中心となり、多方面から熱視線を集めることができるか。25歳となった日本代表アタッカーにとって、新シーズンはまさに真価が問われる「正念場」の1年となりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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