フィラデルフィア・セブンティシクサーズに、千載一遇のチャンスが訪れようとしている。
チームはこの夏、ボストン・セルティックスから2024年のファイナルMVPであるジェイレン・ブラウンを獲得し、さらに4度の優勝&ファイナルMVPを誇る“キング”レブロン・ジェームズとも電撃契約。勝利の味を知るオールスターフォワード2人を獲得し、一気に優勝候補に名乗りを上げた。
リーグ屈指のスター軍団となったなかで、とりわけ恩恵を受けるであろう選手が、大黒柱のジョエル・エンビードだ。
2023年にリーグ最高の栄誉であるMVPに輝いたエンビードだが、昨季までのキャリア10年間で、プレーオフでは一度もカンファレンス準決勝の壁を越えられず(1回戦敗退2回&カンファレンス準決勝敗退6回)。球団としても最後の優勝は1983年、ファイナルの舞台にも、得点王&MVPのアレン・アイバーソンを擁した2001年を最後に立てていない。
NBAでMVPの表彰が始まったのは、リーグ創設10年目の1955-56シーズンから。以降71シーズンで37人の受賞者が誕生しているが、キャリアを通して一度もファイナルの舞台に到達できなかったのは、わずか3人だけ。
その顔ぶれは、スティーブ・ナッシュ(2005、06年MVP)、デリック・ローズ(11年MVP)、そしてエンビードだ。ただ、ナッシュとローズはMVP受賞年にチームをカンファレンス決勝まで導いている。
つまりエンビードは、「MVP受賞経験者で唯一、カンファレンス決勝に進んだことがない選手」という不名誉な称号を保持しているのだ。
これまでもジミー・バトラーやジェームズ・ハーデン、ポール・ジョージなど、オールスター級の相棒とともに戦ってきたものの、今回ほど充実した先発ラインナップに身を置いたことはない。
昨季平均28.7点のブラウンに、20.9点&7.2アシストのレブロン、さらに28.3点を叩き出したスピードスターのタイリース・マキシーがいることを考えれば、エンビードの負担は減り、その分守備に力を注ぐこともできるはず。レギュラーシーズン中は無理をせず、プレーオフに照準を合わせる戦い方も可能だろう。
直近3シーズンの出場試合数が96試合(246試合中)にとどまっているエンビードにとって、最大の懸念材料は自身のコンディション。この点は未知数とはいえ、来季がキャリア最大のチャンスであることは間違いない。
構成●ダンクシュート編集部
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