
初の4強入り、近大附の快進撃を支える2年生CB清水彦。大阪大工学部を目ざす秀才が文武両道で描くU-17日本代表への道【総体】
[総体・準々決勝]近大附 2-1 日章学園/7月29日/Jヴィレッジスタジアム
186センチの高さを活かした守りと、78キロの体躯を武器に当たり負けしないパワフルなディフェンスを披露する。2013年以来のインターハイ出場となった近大附の快進撃を支え、過去最高の4強入りを勝ち取ったチームで存在感を示しているCBが、清水彦(2年)だ。
3試合連続の先発フル出場中だった清水は、7月29日のインターハイ準々決勝・日章学園戦でもスタートからピッチに立ち、3バックの左で能力の高さを発揮。推進力がある相手のアタッカー陣に手を焼き、前半19分から投入された日章学園のFW大平陽稀(3年)の強引な突破やポストプレーに対しては特に難しい対応を迫られた。
それでも時間の経過とともに慣れ、駆け引きをしながらうまく競り合う。エリア内では身体を張った守りで2点目を与えず、チームは1-1で迎えた土壇場で決勝点を奪い、2-1で勝利。前線を信じて守り続けた最終ラインにおいて清水の存在は大きかった。
「フィジカル的な能力だけはなくて、あの強さで賢く守れる。行く、行かない。この判断もすごく良くなってきましたね」
寺師悠斗監督も賛辞を惜しまない2年生CBだが、実は文武両道を貫く秀才でもある。指揮官は言う。
「模試で大阪大の判定がB。それくらい勉強ができるやつ」
実際に学校では最も難易度が高いスーパー文理コースに入っており、サッカー部の活動と両立しながら通学時間などをうまく使って勉強にも励んでいる。24時間をどう使うかに注力しており、1日の予定を決め込んでその通りに動くのもそのためだ。
「数学が一番得意」という本人は今も大阪大の工学部を目ざしている。しかし、今夏の活躍でその状況が変わりつつあるのも事実だ。
1年生の頃からAチームで出番を掴み、迎えた今季はレギュラーとして期待をかけられてきた。インターハイ予選では調子を落とし、最初の2試合はベンチスタートに。それでも指揮官が「1回自分で考える時間を与えた」。今自分に足りないものを踏まえてどうすべきかを熟考し、壁を乗り越えて新しい姿を見せた。
「自分で整えてきた。この試合から使うよという話をしたら、本当にそこまでにちゃんと合わせてくる。インターハイ予選の準決勝や決勝では抜かれないし、やられない。かなり良くなってきた」
その自己分析能力の高さと自分と向き合う姿勢は他の追随を許さない。今大会に入ってからも今まで対戦する機会がなかったいろんな地域のFWとマッチアップし、右肩上がりで成長を遂げてきた。特に昌平との3回戦(2−1)ではU-17日本代表歴があるFW立野京弥(2年)やU-16日本代表のFWオツコロ海桜(1年)と対峙。自信を深める契機になったという。
「自信になりました。今まで代表歴がある選手とやる機会がなかった。3回戦が初めてくらいの感じだったんですけど、自分のパフォーマンスを緊張なく出せて本当に良かった」
高さとスピードを兼ね備えたCBとして今大会のパフォーマンスは光るものがあり、掴んだ手応えは揺るがない。だからこそ、自身の目標をひとつ上のステージに置くきっかけにもなった。
「代表監督が見にきているという話は耳にしているし、自分が目ざすべき場所だと思っている」
もちろん、このままで呼ばれるとも思っていない。課題と向き合う必要性は誰よりも理解している。
「ボールを奪った後のビルドアップや、後ろから受けて運んだりして落ち着かせられる存在にならないといけない。運ぶ技術は上げていきたいと思っている」
目標は日本代表のCB冨安健洋。憧れの名手のようなしなやかで巧いCBに近づければ、今秋のU-17ワールドカップを目ざすチームに初招集される可能性も小さくない。
今大会は最大で残り2試合。日本一という目標を果たせれば、経験値は最大化できるし、アピールする場も確保できる。
31日に行なわれる準決勝の相手は奇しくも地元兵庫の滝川二に決まった。知っている顔も多い難敵に対してどんなプレーを見せるのか。伸び盛りのCBから準決勝も目が離せない。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【記事】上田綺世、佐野海舟に続け! 4年後のW杯も狙える有望株を見逃すな! 今夏のインターハイで飛躍が待たれる注目選手11選!
【画像】広瀬すず・ガッキー・永野芽郁・川口春奈! 初代から最新21代目の池端杏慈まで「選手権・歴代応援マネージャー」を一挙公開!
【画像】美女がずらり!! 上田綺世、谷口彰悟、長友佑都、柴崎岳…新旧日本代表を支える“女優&モデル妻たち”を一挙紹介!
