堺雅人主演ドラマ「VIVANT」(TBS系)が3年ぶりの続編でも、圧倒的な存在感を放っている。第2シーズンの初回放送は、平均世帯視聴率18.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録。放送中にはXで世界トレンド1位になった。
前作は2023年7月期に放送され、最終回で世帯19.6%をマーク。モンゴルで約2カ月半に及ぶロケを敢行した映像と、多くの伏線を盛り込んだ物語が社会現象を巻き起こした。
そんな「VIVANT」がアゼルバイジャンなどでの約1年間の撮影を経て、日曜劇場では異例となる「2クール作品」として帰ってきたのだ。
その熱は政界にも及び、7月28日には小泉進次郎防衛相が、劇中の秘密組織「別班」は実在しないと説明しながらも「ドラマは好きですけどね」と告白し、宣伝にひと役買っている。
ところが、だ。「絶対に見たくない」と視聴を頑なに拒む層が一定数、いるというのだ。なぜ大ヒット作を意地でも見ないのか。
TBSの説明は「背景CGなどの工数を減らし、浮いた時間や費用を人物描写へ回す」
テレビ関係者が指摘する。
「7月半ばに報じられた、若手スタッフに対する福澤克雄監督の『パワハラ問題』が、一部の視聴者の間で拒絶反応を引き起こしています。TBSはスタッフへの言動がパワハラに該当すると認め、人事上の措置をとったとする一方で、福澤氏は続編の原作と演出、脚本を引き続き担当している。作品を見ることが、その制作体制を支持する行為になると捉えているのでしょう」
さらに、新たな映像制作方法に猛反発しているのが「アンチAI」勢だ。今作はTBSドラマで初めて、Googleの動画生成AI「Veo 3」を、地上波の本編映像に採用。局側は、背景CGなどの工数を減らし、浮いた時間や費用を人物描写へ回すと説明しているが、
「AIが権利侵害のシロモノであると主張したり、クリエイターの仕事を奪うと考える『アンチAI』の人たちからすれば、高視聴率ドラマが生成AIを率先して使うこと自体を受け入れられない。放送がスタートして『VIVANT』が話題になるにつれ、こうした反発は広がりつつあります」(前出・テレビ関係者)
大反響には思わぬ反動がついてくるのだった。
(山倉卓)
お笑い業界とバラエティー番組の現場にネットワークを持つ芸能記者。自らも90年代から構成作家として活動している。

