
【バイタルエリアの仕事人】vol.66 ジャーメイン良|清水でタイトルを――「海外挑戦はないですね(笑)。エスパルスでやりたい。いらないって言われるまで頑張りたい」
攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第66回は、清水エスパルスのジャーメイン良だ。
前編では広島時代や清水へ移籍を決断した理由などを語ってもらった。後編ではまず、バイタルエリアについての考え、当時30歳の昨夏に開催されたE-1選手権で日本代表に初選出され、香港戦で4ゴール、韓国戦でⅤ弾をマークした際の心境について訊いた。
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僕にとってバイタルエリアは、一番仕事をしなければならない場所です。チームの戦術で下がって守備をし、献身的にディフェンスに回ってプレーするなど、そういった時間もあると思いますが、それら全てはバイタルエリアで何ができるかといったところのためのプレーだと思っています。
バイタルエリアでは、先に状況を把握しておくことを意識しています。相手が激しく潰してくるエリアだからこそ、そこでボールを失わずに、ゴール前へどのように侵入し、得点に繋げるか。その起点になる場所と思っているので、それらを常に考えています。
2024年はリーグ戦で19点を取り、すごく自信を持てたシーズンでしたが、翌年はなかなか数字が残せていませんでした。そのタイミングで日本代表に初選出されたので、少しメンタルが落ちている時期でした。そのため、日本代表に選ばれて嬉しかったですが、どこまでやれるのかといった不安のようなものが少しありました。
初戦の香港戦の試合前はプレッシャーも感じていましたが、プロに入ってから30歳になるまで僕がやってきたことを信じて、ピッチに入るときは100%の力を発揮できるようにといった気持ちで試合に臨みました。僕の得意な形からいろいろなパターンで4ゴールも奪えたので、ホッとしました。嬉しかったです。自信になったゲームでもありました。
優勝の懸かった韓国戦で得点を挙げられたのは、すごく嬉しかったです。僕のキャリアのなかでこれまでやってきたことが報われたゲームだったと思います。
現在31歳のジャーメインは、2024年にアジア・チャンピオンズリーグ2、25年にアジア・チャンピオンズリーグエリートを経験した。世界との戦いを経て、新たな学びや違いを感じたという。
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アジアでの戦いを経て、僕が最も感じたのは、アウェーでの戦い方の難しさです。エスパルスは、もしかするとこれからアジア・チャンピオンズリーグに出場する可能性もあると思うので、その時に活かせると思いますが、戦法が急に変わるチームが出てきます。
僕らのホームで試合をする時と敵地で行なう時では、感じる強さが全く違うことがありました。そのため、自分たちのホームゲームでは勝点1ではなく、3を取り続けるのが世界の舞台では大事だと感じました。
もちろん、アウェーでの戦いは相手サポーターの圧や気候、スタジアムの芝の状態といった面もあります。広島時代のアジア・チャンピオンズリーグの試合で、僕らのホームで戦った時は、相手は守備ブロックを敷いてきました。しかし、僕らが敵地に行った時は、前線からものすごいプレスを掛けてきて、押し込まれるといった全く逆の展開を経験しました。
また、アジア・チャンピオンズリーグエリートで対戦したジョホールの選手たちは、本当に能力が高かったです。基本的にサイズもあるので、すごく良い選手が多いなと思いました。
新シーズンでは、まずは二桁得点を目標にしています。僕はどのシーズンも二桁を目ざしてスタートしています。また、特長の1つのクロスからのゴールなどは、エスパルスのファンの方々に見せていきたいですね。
チームとしては、ソリさん(反町康治GM)や吉田監督が常々、タイトルの言葉を口にしているので、タイトル獲得が目標になると思います。
今後のキャリアで、海外挑戦はないですね(笑)。もう31歳なので。日本で求められるうちはプレーし続けたいですし、エスパルスでやりたいです。いらないって言われるまでは頑張りたいと思っています。
※このシリーズ了
取材・文●沖野楓弥(サッカーダイジェストWeb編集部)
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