韓国球界で大きな期待を集めた若手投手が、厳しい現実に直面している。
ニューヨーク・メッツ傘下に所属していた韓国人右腕、シム・ジュンソクが球団から放出されたことを受け、韓国メディア『スポーツ朝鮮』は、高校時代に“超高校級”と評価された逸材の米国挑戦を“失敗”と報じた。
同メディアは「160km/hを投げたところで何になる、またも放出…。シム・ジュンソクの失敗で明らかになった高校有望株の米国行きの幻想」と題した記事を掲載。160キロを超える速球を投げる才能を持ちながら、メジャーへの道を切り開けなかったシム・ジュンソクの歩みを振り返り、高校生有望株の早期渡米への課題を指摘している。
シム・ジュンソクは韓国・徳寿高校時代に最速160キロを記録。将来の韓国代表を担う存在として期待され、2023年にメジャーリーグ挑戦を選択。ピッツバーグ・パイレーツと契約し、アメリカでのキャリアをスタートさせた。
渡米挑戦の初年度は4試合8イニングの登板にとどまる。その理由として同メディアは胸の筋肉を傷めて多くの試合に登板できなかった」と説明。それでも「可能性は見えたという評価を受けた」と続け、ケガから復帰後の活躍に期待が寄せられた。
しかし、翌年にケガが再発するとマイアミ・マーリンズへトレード。そこでも結果を残せずに25年にメッツへ移籍を果たす。3つ目の球団で再起を誓った韓国人投手だったが、ここでも悔しい結果に終わった。
記事によれば、シム・ジュンソクはマイナーで制球面やコンディションに苦しみ、期待されたほどの成長曲線を描けなかったという。そのうえでマイナーリーグの最下層に位置するルーキーリーグから這い上がれなかったことを「アメリカでの最下級からの成功がいかに困難であるかを示す事例だと言える」と捉えて、次のように続ける。
「ルーキーリーグは、文字通り“練習生”の身分と変わらない立場だ。華やかなメジャーリーグや、条件が比較的良いトリプルAとは異なり、すべてを一人で責任を持って解決しなければならない」
その上で「20代に入ったばかりの若い選手にとっては、過酷な競争環境だ」と若い有望選手が早期に米国へ渡る流れに関してもそのものにも疑問を投げかけている。韓国の若手有望株にとって乗り越えるべき壁の高さを示す結果となったようだ。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】パイレーツ時代のシム・ジュンソクの投球
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