競馬関係者の間で今最も人気のある女性騎手は、美浦・鈴木伸尋厩舎に所属する小林美駒だ。ここまで26勝で、女性騎手では断然トップなだけに、当然のことだろう。美浦トラックマンが言う。
「とにかく彼女が騎乗すると、馬がよく動く。スタートで出遅れることもまずない。騎乗する馬をよく勉強していて、良さを引き出すことができる。もしかするとレイチェル・キングのように、女性騎手の枠を超えた存在になるかもしれない」
昨年までは減量の特典を生かして先行勝負に出ることが多かったが、最近は馬の脚質や気性、メンバー構成によっては差し、追い込みの競馬をするようになった。そのいい例が、7月26日の札幌4R・3歳未勝利(ダート1700メートル)を勝ったタイセイルビー(5番人気)で、実にインパクトのある騎乗ぶりだった。
タイセイルビーはスタートを決めたが、意識的に最後方まで下げる。そして向こう正面に入るや、少しずつ位置を上げて4角で前に並びかけ、長い叩き合いの末に内2頭を競り落とす。見事なロングスパートだった。
馬を御す技術が向上したからこそ、こうした騎乗ができるようになったのだ。あと8勝で通算勝利数は100となるが、今のペースなら冬前には達成するだろう。
今週は札幌で土曜7鞍、日曜4鞍に騎乗する。上位争いができそうな馬を見ていくことにしよう。
いちばんのお勧めは日曜12R・苫小牧特別
土曜1R・3歳未勝利(ダート1000メートル)のドリームガッサンは、前走で遠藤沙月が騎乗して2着だったが、最後の脚は次走に期待を抱かせるものだった。
小林は同馬に過去4回騎乗して2回、馬券圏内にもってきている。52キロの恵量を生かして、未勝利から脱したいところだ。
同日7R・3歳未勝利(芝1800メートル)のマンサニージャはこれまで3着が3回あるように、未勝利を勝てるだけの力は秘めている。2走前に今回と同じ条件で3着しており、洋芝は歓迎。勝ち味に遅いので単勝勝負はしづらいが、連勝や3連馬券には入れておきたい。
いちばんのお勧めは、日曜12R・苫小牧特別(芝1200メートル)のベルビースタローン。前走の立待岬特別は転厩初戦+20キロ増ということで16頭立ての9着に終わったが、0秒4差で着順ほど内容は悪くない。
2024年11月のKBSファンタジーS(GⅢ、京都・芝1400メートル)で3着した力は、2勝クラスに入れば上位。馬体が絞れてくれば、勝ち負け必至だ。3、4番人気にはなるだろうが、強気に狙ってみたい。
では、グッドラック!
(兜志郎/競馬ライター)

