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「さすが太陽の歌声」ME:I・TSUZUMIの透明感あるボーカル話題 実写版「モアナと伝説の海」の魅力

「さすが太陽の歌声」ME:I・TSUZUMIの透明感あるボーカル話題 実写版「モアナと伝説の海」の魅力

実写版「モアナと伝説の海」より
実写版「モアナと伝説の海」より / (C) 2026 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

ディズニー最新映画となる実写版「モアナと伝説の海」が7月31日より日本で公開スタート。2016年にアメリカ、2017年に日本で劇場公開されたアニメーション版を忠実に実写化した本作は、海に選ばれた少女モアナの冒険を実写ならではの迫力と雄大さをもって描いた。アニメーション版から続投したキャストと、今作で抜てきされた新キャストの熱演が、モアナの世界に新たな美しさと力強さを吹き込んでいる。(以下、ネタバレを含みます)

■実写版ならではの魅力が詰まったディズニー最新作

アニメーション版「モアナと伝説の海」(ディズニープラスで配信中)は、ポリネシアの文化と自然をモチーフにしつつ、製作には足掛け5年をかけた大作。海に囲まれた美しい島モトゥヌイの村長の娘で、16歳の少女モアナは祖母タラから海にまつわる伝説を聞いて育った。

それは太古に島々や生命を生み出した女神テ・フィティの心を、半神半人の英雄マウイが盗み出したという話。マウイは溶岩の悪魔テ・カァに襲われ、テ・フィティの心を海の底へ落としてしまう。テ・フィティの心が失われたことで、世界には闇が広がるようになった。世界が闇に覆われる前に、海に選ばれた者がテ・フィティに心を返して世界を救うというもの。

この伝説があるモトゥヌイの民は、美しい海に囲まれながらも「サンゴ礁の外に出てはいけない」という掟を守ってきた。しかし好奇心たっぷりのモアナは海に出たくて仕方がない。一度船を出してみて失敗するが、折しも島の植物は枯れ、魚が取れなくなる災厄に見舞われる。父の跡を継いで村のリーダーになる使命を背負うモアナは、先祖にまつわるもう一つの伝説を知り、ついに海へと漕ぎ出す。

実写によって、モトゥヌイの自然とそこに生きる人々の美しさがより伝わるようになった。モトゥヌイの人々はかつて海を渡ってこの島で文化を築いてきたのだが、彼らが舳先を並べて大洋を進む航海のシーンはポリネシアの航海文化を映し出す壮大な光景であり、彼らの歌やダンスまでアニメーション版以上にダイナミックに迫ってくる。

海の青さや島の緑、モアナを守って生き物のように躍動する海の波、そして航海するモアナとマウイが見つめる、満天に輝く数多の星々まで。都会では絶対に見られない光景で、この美しい大自然を実写化してくれてありがとうと言いたい。

■実写版モアナはサモアにルーツを持つ新鋭

実写版モアナ役に、3万人超の候補者からオーディションで選ばれた19歳の新鋭キャサリン・ランガイアは、サモアにルーツを持つオーストラリア・シドニー出身の俳優。そしてモアナの冒険の相棒になるマウイは、アニメーション版から引き続いてドウェイン・ジョンソンが務める。彼もまたサモアにルーツがあり、ランガイアの歌唱力とジョンソンのコミカルでマッチョな存在感は、ベストキャスティングといえるだろう。

ちなみにジョンソンは撮影当時、別作品の役作りでいつも以上に筋肉隆々な体つきをしており、「それだとマウイには合わないから」とボディースーツを着用してマウイ役に臨んだという。その肌の上でタトゥーに描かれた神話上のマウイが踊るところもアニメーション版と同じで、笑いを誘う。トレードマークの魔法の釣り針を持ち、プロレスで鍛えたアクションで画面の中を躍動する姿は、確かにいたずらっぽい神にして人のマウイそのものだ。

日本版では、モアナは声優初挑戦のME:IのTSUZUMI、マウイはアニメーション版から引き続いて尾上松也が務めている。ランガイアと同じ19歳のTSUZUMIは、何よりそのハイトーンボイスを軸とした歌唱力と、太陽のような明るいスター性でME:Iのメンバーとファン(YOU:ME)から愛されている。序盤、村長としての務めを父から伝えられ、掟で禁じられた海に興味を抱いているモアナの繊細な心を声に乗せるのがうまい。

モアナが一度海に出ようとして失敗したあたりではTSUZUMIの個性になる高めの声色を生かしつつ、まだちょっとか細い印象がある。だが祖母から先祖の伝説を聞き、テ・フィティの心を返しに行く覚悟を固めたあたりからは声にクールな要素が入って、もともと透明感ある声をしているだけにモアナの意志の強さが伝わってくる。

「どこまでも 〜How Far I'll Go〜」をはじめとする劇中歌では、モトゥヌイを包む海の壮大さと、モアナが抱く希望を感じさせる伸びやかな歌唱も見せていて、「モアナ」の世界へのリスペクトもたっぷり。松也のラップのような歌や、情感豊かな芝居と相まってほっこりできるコンビが生まれた。

日本版エンドソング「旅立とう 〜Along The Way〜」は、このコンビに加えアニメーション版モアナの屋比久知奈も歌唱に参加しており、ぜいたくなハーモニーを聴かせてくれる。

また、予告やPRイベントなどでもTSUZUMIは歌声を披露しており、YOU:MEからは「素敵な歌声をありがとう!」「決意の歌声がグッとくる」「歌も映像もめちゃめちゃ綺麗」「さすが太陽の歌声」といった声が寄せられており、演技部分も含め今後ますます反響が広がりそうだ。

実写版「モアナと伝説の海」本ポスタービジュアル
実写版「モアナと伝説の海」本ポスタービジュアル / (C) 2026 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

■実写版だからこその迫力を感じるキャラクターたち

そして、モアナとマウイの航海に立ちはだかる敵たちにも注目だ。ココナッツの海賊カカモラとの戦いは大航海時代の海戦さながらの迫真のものになり、一方でカニのタマトアもやっぱりギラギラに飾って「シャイニー」を歌い、ヴィランぶりを存分に発揮。

アニメーション版でも強烈なインパクトを放ったテ・カァは、本物の溶岩流そのものといっていいくらいの大迫力でモアナとマウイに迫り、自然の脅威と美しさを思い出させてくれる。今作の色彩美はどのシーンも一見の価値ありで、マウイが「俺のおかげさ」を高らかに歌うシーンは松明を使ったエスニックなダンスから始まり、モザイク画のようにカラフルな動物たちが踊っていてテーマパークに迷い込んだ気分になれる。

海洋冒険譚でもある「モアナ」には、古代神話へのリスペクトも詰まっていて、半神半人として自在に活躍するマウイのトリックスターぶりも、ポリネシア神話に由来するものだ。怪物と戦いながらのモアナの航海は古代ギリシャの「オデュッセイア」(同名のクリストファー・ノーラン監督最新作も全米公開されたばかり)も連想させる。このあたりも実写化で強まった魅力だろう。

モアナがかわいがっているおなじみの動物たち、豚のプアとニワトリのヘイヘイも登場するが、ぬいぐるみのようなプアはともかくヘイヘイはなかなかに“キモカワイイ”造形に仕上がった。ところが海の動物ともなじんでいて、大きな目には爬虫類のような愛嬌(あいきょう)もあるいい脇役だ。

映像・音楽・物語性と、全てにおいてハイレベルで、アニメーション以来のファンの期待にも応えた壮大な実写版「モアナ」は、この夏、見る者を爽やかな“航海”に連れていってくれそうだ。

◆文=大宮高史




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