昨季ニューヨーク・ニックスを53年ぶりのNBA制覇へ導き、ファイナルMVPに輝いたジェイレン・ブランソン。このパフォーマンスで、多くのリーグ関係者が彼のことを“真のスーパースター”と認めたが、レジェンドのシャキール・オニールはプレーオフが始まる前から、その未来を確信していたという。
シャックは、ポッドキャスト『The Old Man and the Three』で、ポストシーズン開幕前にブランソンと交わした短いやり取りを回想した。
「ケニー(スミス)と一緒に番組でブランソンをつかまえて、『今年優勝するのか?』と聞いたんだ。すると、昔コビー(ブライアント)に同じことを聞いた時と同じ目をしていた。本当に特別な目つきだった」
シャックは1996年から2004年までロサンゼルス・レイカーズで若き日のコビーと共闘。2000~02年にはコビーとの超強力デュオで3連覇を成し遂げただけに、その眼差しからブランソンの覚悟を感じ取ったようだ。
もっとも、プレーオフは順風満帆ではなかった。ニックスは1回戦でアトランタ・ホークスに一時1勝2敗と劣勢を強いられ、シャックも「アトランタに負けた時は少し不安になった」が、「でも、そこからの立て直し方や勝ち方を見て、『やはり彼らはやれる』と思った。彼らは正しい形で優勝したんだ」と振り返った。
第4戦から3連勝でホークスを退けたニックスは、その後フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、クリーブランド・キャバリアーズを立て続けにスウィープ。ファイナルではヴィクター・ウェンバンヤマ擁するサンアントニオ・スパーズを4勝1敗で撃破し、1973年以来となる頂点に立った。
ブランソンは自身初のファイナルで平均32.6点、4.2リバウンド、4.6アシストを記録してMVPを受賞。ニューヨークの新たな英雄となった。
一方で、ファイナル終了後には「東地区のライバルが万全ではなかった」との声も挙がった。シクサーズのジョエル・エンビードやボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムがコンディション不良だったことなどを理由に、優勝の価値を疑問視する意見もある。
しかしシャックは、そうした見方を一蹴した。
「そんなことは関係ない。俺たちだってレイカーズ時代、最初の3年間はユタ(ジャズ)にスウィープ(※正しくは2年間、スウィープ負けは1度)された。でも優勝し始めた頃には、ユタはもうプレーオフにいなかった。そういうものなんだ。自分たちに有利なこともあれば、不利なこともある。でも彼らは優勝した。それ以外は何も関係ない」
長年待ち望んだ悲願の優勝を果たしたニックス。シャックは、その原動力となったブランソンの姿に、かつての相棒コビーと同じ“王者の覚悟”を見ていた。
構成●ダンクシュート編集部
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