
THE ALFEEの高見沢俊彦、坂崎幸之助がMCを務める「あの年この歌~今も歌い継がれる不滅の20世紀ソング~カラオケ・ランキング100」が、8月2日(日)夜7時からBSテレ東で放送される。今回は高橋克実、稲垣潤一、マキタスポーツ、玉井詩織(ももいろクローバーZ)をゲストに、「今も歌い継がれる不滅の20世紀ソング」と題して、平成世代にも歌い継がれている20世紀のカラオケソングをランキング100位から紹介。さらに、CMも含んだ音楽シーンでカバーされて来た20世紀の名曲を、歌唱映像や当時のニュース映像や世相とともに紹介する。どんなランキングになったのか、収録直後の高見沢、坂崎、高橋にインタビューを実施。当時の思い出と共に聞いた。
■3人が驚く時の流れ「記憶がよみがえるのが歌の素晴らしさ」
――まずは収録を終えた感想をお願いします。
高見沢:色褪せない楽曲を時代と共に振り返っていくというのがこの番組の特徴で、毎回楽しいですね。今回はカラオケでよく歌われているという20世紀ソングを辿っていて、それぞれの世代の世相がよく表れているランキングだなと思いました。
高橋:僕は初めての参加で、もちろん楽しかったんですが、周りが先輩方ばかりでドキドキでした。
坂崎:そんなことないでしょう(笑)。
高橋:いやいや、僕以外、皆さん音楽関係者の方々ばかりでしたから。思ったのは、歌の素晴らしさというのは、すぐにその時代に戻れるというか、その時代の記憶が甦ってくるところですね。ただ、自分が思っている以上に僕は“昔の人”でした(笑)。「これ好きだなあ」と思う曲が高校の頃の曲だったり、新しい曲が入っているんだと思っても年代を見ると案外そんなに新しくなかったり。「もうそんな前?」みたいなことを改めて気づかされました。
坂崎:わかります、その感覚。2000年に入ってもう26年経っているのに、「最近の歌じゃん」みたいな感じがありますよね。なんなら90年代ぐらいだって自分らの中では新しい歌かもしれないって気がしちゃいますね。
高見沢:つい昨日のようですよ、90年代(笑)。
■1位は30年前のアニソン、高橋克実が駆けつけた伝説の解散コンサートの思い出
――全ランキングの詳細は放送を楽しみにしていただくとして、1位の曲にはどんな感想がありますか?
高見沢:「なるほどね」とも思うし、「へえ」とも思いますね。
坂崎:意外と言えば意外。アニソンが1位に来る時代になったのかって。でも、そうは言っても30年前の曲なんだよね。
高見沢:それこそ90年代がつい昨日、みたいな感覚でしょ(笑)。
坂崎:それが歌い継がれている曲の感覚なのかもしれないですね。
――高橋さんは思い出深い楽曲はありましたか?
高橋:番組でも話しましたが、僕は歌謡曲が好きなのでやっぱり中学、高校のときに聴いていた曲。特に思い出深いのは、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」ですね。強烈に記憶に残っているのはキャンディーズとか、ピンク・レディーとか。もはや会現象に近いというか。僕、高校のときに、チケットを持っていないのに後楽園まで行ったんですよ。キャンディーズの解散コンサートのために。
坂崎:日本中が騒いだもんね。
高橋:そうなんですよ。その社会現象の場所にいたかった…みたいな。キャンディーズもですし、ピンク・レディーも世の中に影響を与えた存在でした。ヒット曲も単純なヒット曲に留まらなかったというか、そういう曲が生まれる時代でしたよね。
坂崎:音楽のあり方がソフトそのものから変わったのが大きいですよね。レコード文化からカセットになって、CDになって、今は配信でしょ。モノとしての形がなくなると、こんなに影響力も変わってくるんだと思いますね。
■日本中が同じ歌を口ずさめた20世紀の国民的共有感
――キャンディーズ、ピンク・レディーの話が出ましたが、今回のランキングには入らなかったものの、若い世代に聴いてもらいたいという曲はありますか?
坂崎:それこそいっぱいありますよ。やっぱり僕らの高校から大学にかけての時代はシンガーソングライターやグループの方々が出始めた頃で、名曲ばかりでしたから。風、かぐや姫、(吉田)拓郎さん、チューリップ、GARO、アリス。みんな必ず名曲を持っていて、彼らの曲はこの先も歌い継いでいってもらいたいですね。
高見沢:80年代は「ザ・ベストテン」や「ザ・トップテン」をはじめ、歌番組がたくさんあってそこでみんながヒット曲を共有できたんですよ。番組で歌われる曲は日本中が歌えた時代。僕らの世代、そういう共有感っていうのがものすごく強かったですよね。
坂崎:SNSという文化は悪くないけど、その輪の中にいないと触れることがない今は、「みんなで一緒に見て歌おうね」っていう国民的な歌はもう出ないのかもしれない。
高見沢:不思議だったのが、「ルビーの指環」(寺尾聰)はランクインしていなかったことですね。絶対入ってると思ったのに。
坂崎:本当だよね、あんなに歌われていたのに。
高見沢:それに、大好きな「傷だらけのローラ」(西城秀樹)も「よろしく哀愁」(郷ひろみ)もなかった。「勝手にしやがれ」(沢田研二)はありましたけどね。
高橋:僕は演歌ももう少し入ってるかと思ったんですけど。
高見沢:今回は若い世代の方を対象にした集計だったのかな?
――今回はJOYSOUNDの協力で、集計世代に偏りはないそうです。「平成生まれの若者にも愛されている20世紀ソング」というテーマなので、そこは影響があるかもしれません。
坂崎:ミスチル(Mr.Children)やスピッツはちゃんと入ってるしね。感想は見る人の世代それぞれだろうけど、面白いランキングだったなと思いますね。
■「出した曲はみんなのもの」大瀧詠一の教えと、THE ALFEEの“だだ漏れ”の哲学
――“歌い継ぐ”というテーマで、「歌謡界でカバーされた20世紀ソング」を紹介されました。番組中ではDEENによる「星空のディスタンス」の映像も流れました。アルフィーのおふたりはカバー文化にどんな考えをお持ちですか?
高見沢:僕らアルフィーの前身、アマチュアバンドの頃は洋楽のカバーをずっとやっていたので、いい曲があればカバーするということに抵抗はないですね。もちろんリスペクトがないとダメだけど、好きな曲をカバーしたいという気持ちは分かるし、全然いいと思いますよ。
坂崎:例えば60年代の洋楽は共作も多くて、違うアーティストが同時に同じ曲を歌ってたり、さらにそれをいろんなアーティストが歌ったり。ビートルズも「Twist And Shout」や「Mr.Moonlight」はカバー曲だからね。
高見沢:ビートルズで売れたから逆にオリジナルも売れてね。カバー文化ってそういう面もあるんですよ。
坂崎:権利、権利というけど、音楽って発信した時点でみんなのものじゃないですか。大瀧詠一さんが亡くなる前におっしゃっていたんだけど、「出した曲は勝手にいじってくれ」「どう歌ってくれてもいいし、どうアレンジしてもいい。聴いた人のものでいい」って。
高見沢:その通りだよね。世の中に出したんだから、自分のものじゃなくてみんなのもの。
――アルフィーの曲も自由にカバーや共有してもらっても構わないですか?
高見沢:カバーに関しては全然オーケーですよ、もうどうぞご自由に。それに今では本人確認なくても動画を上げちゃったりしてますよね(笑)? まぁ曲を、知ってもらうには良い機会かなって思いますけど。意外とその辺は僕らはゆるいんですね(笑)。
坂崎:歌だけじゃないからね。僕らのいろんな映像が共有されていてさ(笑)。
高見沢:コント映像までバンバン出ていて、「そこまで切り抜くの!?」って思うけど、楽しまれているなら別にいいかなって。
■高橋克実が熱望、THE ALFEEにカバーしてほしいムード歌謡曲
――高橋さんは、アルフィーにカバーしてほしい曲はありますか?
高橋:鶴岡雅義と東京ロマンチカの曲をぜひ。アルフィーの声と演奏で聴きたいです。
坂崎:ムード歌謡だ(笑)。
高橋:番組の中でも話が盛り上がりましたけど、やっぱりいいですよね、ムード歌謡。東京ロマンチカ、子どもの頃よく見ていましたから。番組中で坂崎さんがギターを弾く姿を見て、「鶴岡雅義、すごいな」って思いました。
高見沢:鶴岡さんに見えた?風体がね(笑)。
坂崎:たしかに今、ないですからね。ムード歌謡自体が。
高橋:僕でよければスチールギターやりますんで、今度ぜひ(笑)。
■反抗期も昭和の歌で解決?Z世代が「エモい」と悶絶
――今回の放送は8月2日(日)です。楽しみにしている方々へメッセージをお願いします。
高見沢:ランキングは意外な感じというか、自分の感覚とは違うランキングだったのが面白くて、世代によって「へえ」と思うポイントが全然違ってくるでしょうね。
坂崎:違う世代同士、たとえば家族や親子で見てもらえるといいですね。この曲知ってる、知らないっていうような話で盛り上がると思います。「少年時代」(井上陽水)とか「なごり雪」(イルカ)とか、どんなランキングでも必ず入ってくる楽曲もあったし、興味深い感じもありますよ。
高橋:歌番組を家族で見るという体験は今なかなかできないと思うし、流行りの歌以外を特集する番組もなかなかお目にかかれないので楽しい番組だと思います。僕の小学5年生の娘や周りの友達は(松田)聖子ちゃん、(中森)明菜ちゃんの曲を知っていて、「エモい、エモい」って言うんですよ。多分、お母さんたちが教えているんじゃないのかな。そういう縦の流れで伝わっていくのってすごくよくて、「この曲もいいね」「エモいでしょ」なんて言いながら歌が家族の触れ合いになれば、反抗期も乗り切れると思います(笑)。
◆取材・文=鈴木康道

