
【総体ベストイレブン】初Vの静岡学園&準優勝の近大附属から最多3名ずつ! 大津の10番や滝川二のプレーメーカーも!
福島県で開催された2026年のインターハイは、静岡学園(静岡)の初優勝で幕を閉じた。静岡県勢としては、1996年の清水市立商以来、30年ぶりの大会制覇だ。
本稿では、今大会でひと際インパクトを残したプレーヤーをベストイレブン形式で紹介。育成年代に詳しいサッカーライターの森田将義氏にセレクトしてもらった。
――◆――◆――
GK
田邉匠真(静岡学園/3年)
174センチの身長はGKとしては小柄だが、小学生の頃に縄跳びで身に付けた身体能力はピカイチ。反応の速さとジャンプ力を活かして相手の決定機を尽く防ぐ。2回戦の鹿島学園戦はPK戦でシュートストップ。終始押し込まれた準決勝の大津戦はビッグセーブを何本も披露した。苦しみながらもトーナメントを勝ち上がれたのは彼がいたからだ。
DF
藤井サリュー(山梨学院/3年)
抜群のスピードを活かした攻撃参加が持ち味の右SBで、チームのベスト8進出に貢献した。一躍脚光を浴びた昨年のインターハイから進化。下半身強化によって自慢の俊足は最高時速34キロまで上がり、オーバーラップの迫力が増して、クロスの質も格段にアップした。背後を取られそうになっても瞬時に追い付き、マイボールにするなど守備での貢献も高かった。
DF
林奏汰(静岡学園/3年)
テクニカルなサッカーを志向する名門校で、攻撃のスイッチ役を担うだけあって足元の技術は相当高い。「意識しているのはとにかく相手を見ること。それにファーストタッチでどこに置くか拘っている」と受けた瞬間に優位な状況を作り、パスと持ち運びでプレスを回避し、攻撃に持ち込む。カバーリングの嗅覚も鋭く、ピンチの芽を何度も摘んでいた。
DF
森一翔(近大附属/3年)
本職はボランチだが、インターハイ予選から守備を安定させるため、「一番信頼できる選手」(寺師悠斗監督)である森が3バックの中央にコンバート。上背はないが頑張れる選手で、ゴール前の局面で身体を張った守りを何度も披露。両脇に入った清水彦と中谷竣太の2年生コンビが思い切ってプレーできたのは彼がいたからだ。
DF
茂木脩平(桐光学園/3年)
左足キックの精度は大会屈指。中学時代から駆使したビルドアップへの関与に定評のある組み立てタイプの選手だったが、「仕掛けていかないとサイドバックとしての評価は上がらない」と鈴木勝大監督に発破をかけられ、攻撃力がアップ。初戦で見せた3人抜きからの得点は、指揮官が「うちにもメッシがいた」と称賛するほど見事だった。
MF
西本瑛司(大津/3年)
左右両足を器用に扱えるため、対面するDFは右からのカットインと縦突破のどちらを対応すべきか予想が困難。マークを剥がしたらパンチのあるシュートやクロスで得点を呼び込む。シーズン当初は交代の切り札として重宝されたが、スタメンに昇格した5月以降は一気にエース格へと浮上。福島の地でも鋭い突破を繰り返し、観客を沸かせた。
MF
宮本蒼大(滝川二/3年)
パスセンスに長けたプレーメーカータイプのボランチだが、今大会目を惹いたのは守備での貢献度の高さ。予測力の高さを活かしたセカンドボールの回収とボールハントを繰り返し、相手が崩れた隙を突いてチャンスを作り出した。北中米ワールドカップ・ブラジル戦の佐野海舟のゴールを彷彿とさせる3回戦でのゴールは大会のハイライトの一つだ。
MF
山本翼(大津/3年)
準優勝の昨年はFWとして全試合でスタメン出場したが、10番を背負った今年はボランチでプレー。「昨年から試合に出ていることが自信に繋がっている。責任とプライドは誰よりも強い」。そう口にした今大会はピッチを所狭しと走り、テンポの良いボール回しの中心となりながら得点にも関与。切り替えも速く、守備での貢献度も高かった。
MF
中澄恵大(近大附属/2年)
メッシを彷彿とさせる左利きのドリブラー。サイドからの鋭い仕掛けだけでなく、小学生の頃にドッジボールで鍛えた強肩を駆使したロングスローでもチャンスを作ることができる。「試合を追うごとに個で違いを見せ付けてくれるシーンが増えてきた」(寺師監督)今大会は準決勝と決勝で好プレーを披露し、優秀選手に選ばれた。
FW
坂本健悟(静岡学園/3年)
サイズと運動量を備え、前線で起点になれるストライカーだ。初戦で負傷したMF足立羽琉(3年)に代わってキャプテンマークを託され、責任感が増した今大会は5点を奪い、得点王を受賞。中でも決勝点を奪った準決勝の大津戦は、川口修監督が「ワールドカップを見ていても、FWが苦しい時に決める。うちには坂本がいた」と称える働きぶりだった。
FW
久下彬(近大附属/3年)
奈良県の公立中学出身の久下は高校入学後、1年生の中でもCチームで、CBも経験した。サイズ感と運動量を買われ、インターハイ予選から主力に定着すると「自信がついて、ボールを持ったらまずゴールを見るようになった」。今大会は2回戦から3試合連続ゴールを奪い、競り合いでも強さを発揮。
取材・文●森田将義
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