女子テニス世界ランキング7位のリンダ・ノスコワ(チェコ)が、ネット上での誹謗中傷について語っている。近年の女子テニス界では、賭博に関連する誹謗中傷被害について声を上げる選手が後を絶たない。
今年のウインブルドンで、同胞のカロリーナ・ムチョバ(世界ランク6位)を破り、自身初の四大大会タイトルを挙げたノスコワは、ジュニア時代から将来を嘱望されていた選手だ。2021年の全仏オープンジュニアでタイトルを獲得し、ジュニア世界ランクではトップ5入りを果たした。ネット上での誹謗中傷は、この頃から絶え間なく続いているという。
ノスコワは、母国チェコのポッドキャスト番組『Livesport Daily Podcast』で「試合に負けると、ソーシャルメディアではそれが常態化しています」と、自身のSNSに浴びせられる誹謗中傷について語った。
「残念ながら、この点に関しては厳しい日々が続いています。ギャンブラーたちにとっては、スマホを手に取り、匿名アカウントを作って私たちを脅迫することはとても簡単にできることだから」
英国のデータ分析会社「シグニファイ・グループ」が開発した誹謗中傷検出AI『Threat Matrix(スレット・マトリックス)』の統計によると、昨シーズンを通して女子テニス選手たちは約1万2000件の誹謗中傷を受け取ったという。
このマトリックスはAIと人間による分析を組み合わせて、X(エックス)、Instagram(インスタグラム)、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)、Facebook(フェイスブック)上のデータを分析しており、女子テニスツアーを管轄するWTA(女子テニス協会)と、テニスの国際的統括団体であるワールドテニス(旧ITF)に参戦する選手を対象にしている。
このように、WTAツアーにおける誹謗中傷への対策は進んでいるものの、これを完全に根絶することはできないだろうとノスコワは語る。
「こうしたメッセージは13歳の頃から続いているけど、WTAのような組織にはあまりできることはないの。彼らが対策に取り組んでいるのはわかるけど、止めることはできない。もうテニスの一部になっているのよ」
「でも幸いなことに私には影響がありません。なぜならこうした人たちは、もし私と路上で会ったとしても、決して私の顔を見て直接言うことはできないだろうとわかっているから」
彼女のように強いメンタリティを持つ選手にはそれほど負担にならないかもしれないが、プロテニス選手として活動する上でこうした誹謗中傷が必要のないノイズであることは間違いない。実際、女子テニス界の頂点に立ち続けるアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同1位)でさえ、「時には本当に壊れそうになることもある」と語ったほどだ。
彼女たちがより安心してテニスに取り組むことができる環境作りが急務となっている。
構成●スマッシュ編集部
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