
「ドラゴンクエスト メタリックモンスターズギャラリー りゅうおう」(スクウェア・エニックス) (C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX
【画像】あ、「これは分かりやすい」 コチラが『ドラクエ』漫画『ロトの紋章』に登場したりゅうおう(竜王)の独自の頭の形です
『ロトの紋章』の竜王は特殊すぎた?
初代『ドラゴンクエスト』には、「竜王(りゅうおう)」という魔王がラスボスとして登場しました。「ドラクエ」シリーズ最初のラスボスとして君臨し続けるりゅうおうですが、実に素朴な疑問が今なお残っています。あの頭は髪の毛なのか、それともそういう形の兜をかぶっているのでしょうか。
初代『ドラクエ』の勇者も似たような形状の兜をかぶっているため、頭の形状それ自体は分かりやすい構図なのですが、それが何でできているかと考えると、これが絶妙に判然としないのです。
頭部の両側面から突き出たあの頭部の正体を、マンガなどの他媒体の解釈を参考にしながら探っていきたいと思います。
まず参考になるのが、「実写版」です。1988年12月21日に、『ドラクエ』シリーズの世界観を実写で再現した『ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ』というオリジナルビデオが発売されました。本作はオーケストラ演奏とサイレントドラマによって構成されたもので、制作には「ガイナックス」も関わっています。
さて、そこには実写版「竜王」が登場しました。この竜王のビジュアルは特殊メイクが施され、原作よりも遥かに恐ろしい形相にアレンジされています。
肝心の「頭部」を見てみると……全体として毛のようなものが確認できます。長い毛髪を固めたものというよりかは、毛のはえたツノが生えている、獣人のような解釈だったのかもしれません(ちなみに演じているのは庵野秀明氏です)。
本作は「監修」がエニックス(現:スクウェア・エニックス)なので、少なくともこの解釈は公式の許容範囲であることが分かります。
別の解釈の例も見てみましょう。同じく「ドラクエ」世界を舞台にしたマンガ『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』(原作・設定:川又千秋、脚本:小柳順治、画:藤原カムイ)にも、「竜王」が登場します。
『ロトの紋章』は、「ドラクエ」を独自解釈した作品です。竜王もまた、『ロト紋』ならではのアレンジが加えられました。藤原カムイさんが描く竜王の頭部は、横にツノのような物が生えてはいますが、これは被り物という設定です。
さらに、2021年の4月、事態はさらにややこしいことになります。
スマホ用アプリゲーム『ドラゴンクエストウォーク』のエイプリルフール企画として、公式YouTubeチャンネルに、「りゅうおうのかぶと」が発売されるというネタがアップされました。
「りゅうおうのかぶと」とは、あの頭部のことを指します。ということはつまり、竜王は兜を被っていたというのが結論なのか……! と思いきや、その動画で描かれた「りゅうおうのかぶと」は、あの形状をしたカツラでした。つまり、兜でもあり髪の毛でもある状態のままだったのです。
恐らく、公式でも未だ「解釈の余白」を残しているに違いありません。ちなみに初代『ドラクエ』は、勇者も兜の下の髪色が安定していないという問題もありました。魔王と勇者の頭部に謎を残している、不思議な構図を描いている作品でもあるのです。
