高市早苗首相が打ち出した「2027年4月から2年間、食料品の消費税を1%にする」という基本方針案に自民党内から噛みついている議員たちを並べてみると、「ある共通点」が浮かび上がってくる。その共通点を指摘したのは、参院議員で弁護士の北村晴男氏だ。自身のXに投稿したのは、
〈不思議なことに、緊縮派の多くは親中派に繋がる。「日本弱体化議連」でも旗揚げされたら如何ですか〉
名指しこそ避けたものの、ターゲットは明らかだ。真っ先に思い浮かぶのは、党税調の非公式幹部会合(インナー)を辞任した小渕優子元経産相だろう。小渕氏は8月3日の党会合後に、
「1%案を飲み込めなかった。黙ってひな壇に並んでいることができなかった。私が知っている税調の進め方ではない」
記者団にそう語り、堂々と高市首相を批判。公然と反旗を翻した。
だがここで見るべきは、彼女の「別の顔」だ。小渕氏は中国との関係を重視する超党派「日中友好議連」の事務局長の任にある。そして同じく今回の減税方針に、
「財源をどこに求めるのかという議論を、もう少ししっかりやる必要がある」
と注文をつけた森山裕前幹事長は、同議連のトップたる会長なのだ。
不気味な連鎖は続く。地元・大分県で、
「消費税の減税は慎重に考えた方がいいし、できれば考え直した方がいい」
と冷や水を浴びせた岩屋毅前外相。河野洋平氏の後を継ぎ、日中間の経済交流を目的とする親中団体の筆頭格「日本国際貿易促進協会」の会長に就任したばかりだ。
おまけに洋平氏の長男である河野太郎元外相も、
「税率を下げることには反対だ」
と主張している。
「消費税廃止」を叫んでいた西田昌司の不思議な変節
なるほど、見事なまでに「減税反対派=親中派」の図式が完成しているではないか。この異様な相関図で例外と言えそうなのは、西田昌司参院議員だ。
かつて高市首相の台湾有事に関する国会答弁に不穏当な投稿をした中国の薛剣(せつ・けん)駐大阪総領事に対し、
「無礼千万だ。国外退去など毅然と対応すべき」
と吠えまくった対中強硬派である。
しかし、もともと「消費税廃止」を声高に叫んでいたはずの西田氏までが、なぜか今回は減税反対に回っている。減税賛成派からも「一体、どうしちまったんだ」と疑問視する声が上がっているのだ。
親中派が幅を利かせていた石破茂前政権から、対中強硬派の多い高市政権への交代。直接的な因果関係は不明とはいえ、今回の「減税反対」大合唱は、財政論争を隠れ蓑にした、高市首相への「親中派からの意趣返し」の匂いがプンプンする。
彼らが守りたいものは一体、何なのか。北村氏がつぶやくように、本当に「日本弱体化議連」が結成される日は、そう遠くないのかもしれない。
(岡田哲司/政治ジャーナリスト)

