全米で初週末で興収8,100万ドル(約129億円)を突破し、初週全米1位を獲得したA24作品『バックルームズ』(9月4日公開)から、戦慄の特別映像〈リミナルスペース編〉が解禁となった。あわせて、プロデューサーのジェームズ・ワンのコメントも到着した。
16歳で発表したYouTube短編動画「The Backrooms(Found Footage)」が伝説となり、17歳で映画化を企画、19歳で撮影をした天才映像クリエイター、ケイン・パーソンズ(現21歳)が長編デビューを飾る本作。ある⽇、⾃らが営む家具屋の地下から異次元へと迷い込んでしまったクラーク(キウェテル・イジョフォー)は、不条理な世界で怪異に直⾯する。セラピストのメアリー(レナーテ・レインスヴェ)もまた、彼の⾏⽅を追ってバックルームズへと⾜を踏み⼊れるが…。
このたび解禁された映像が捉えるのは、本作の重要なキーワードのひとつである〈リミナルスペース〉。まるで古い防犯カメラの映像を覗き込むかのような粗い画質の先に広がるのは、四方を黄色い壁紙に囲まれた奇妙な空間。床に不自然に埋め込まれた椅子、行き止まりの見えない通路、そして不意に現れる謎の人影。反響するアナウンスと鳥のさえずりが静寂のなかに響き渡り、現実と非現実の境界を曖昧にしていく。〈どこにでもある〉はずの、〈いつも見慣れた風景〉。しかしその風景は突如として世界との接続を失い、説明のつかない不安と違和感を植え付ける。日常と異界の“狭間”のような場所を映しだす、戦慄の特別映像となっている。
〈リミナルスペース〉とは、誰もいないショッピングモールや、どこにも繋がっていない無人の廊下など、本来は人の存在によって成立する場所から“人の気配”だけが失われた空間のこと。見慣れた日常の風景でありながら、そこに生まれるわずかなズレや違和感が、見る者に説明のできない不安や恐怖を呼び起こす。近年、世界中で注目を集める新たなホラー表現である。
その概念を世界中に知らしめたのが、映像クリエイターのパーソンズだ。インターネット上の都市伝説に着想を得て、3Dソフト「Blender」と「After Effects」で制作した9分間の短編「The Backrooms(Found Footage)」は、2022年にYouTube公開されると、わずか2週間で2,000万回再生を突破。「ネット上で最も怖い映像」として世界中に拡散、その後パーソンズは独自の物語世界を構築し、全22話に及ぶWEBシリーズへ発展。総再生回数は2億1,600万回を超え、世界中で考察が巻き起こるなど、巨大なファンコミュニティを形成した。日本でも先日投稿された「なぜこの場所(リミナルスペース)が怖いのか」と題されたSNS投稿が一気に100万impを達成するなど、徐々に注目が集まっている。
そんな新たな才能にいち早く注目したのが、現代ホラー映画界を牽引する巨匠、ワン。監督、プロデューサーとして「ソウ」、「インシディアス」、「死霊館」シリーズなど数々の世界的ヒット作を手がけ、心理的恐怖と革新的な映像表現でホラー映画の新たな潮流を築いてきたワンが、本作のプロデューサーとして参加している。ワンは、パーソンズ監督について「このプロジェクトのホラー要素は、非常に心理的な視点から生まれており、ケインはリミナルスペースへの関心の高まりを実に見事に利用している」とコメント。さらに「彼は短編シリーズでその優れた手腕を証明してみせた。自分の求めるものを完全に理解し、この世界を知り尽くしている。だからこそ、製作陣もキャストもスタッフも、彼のビジョンを全面的に信頼している。これほどの人物をリーダーに迎えられて本当によかった」と、その才能へ絶大な信頼を寄せている。
バックルームはなぜ存在するのか?最高密度の不安と違和感に支配される戦慄のスリラーに期待が高まる。
文/鈴木レイヤ
