アカデミー賞俳優マイケル・B・ジョーダンが監督、製作、主演の3役に挑む最新作『華麗なる賭け』が2027年に日本公開されることが決定。あわせて、海外で一足先に解禁され話題を呼んでいた予告編が日本でも解禁となった。
本作でメガホンをとり、自ら主演も務めるのは、第98回アカデミー賞で『罪人たち』(25)で主演男優賞に輝いたジョーダン。『クリード チャンプを継ぐ男』(15)の主人公アドニス・クリード役で世界的スターの座をつかみ、『ブラックパンサー』(18)では映画史に残るヴィラン、キルモンガーを演じて絶大な支持を獲得した。2023年には『クリード 過去の逆襲』(23)で監督デビューを飾ると、スポーツ映画史上最高のオープニング興行記録を樹立する大ヒットに導く。そして昨年日本でも公開された『罪人たち』は、アカデミー賞史上最多となる16部門ノミネート4部門受賞、全世界興行収入3億7100万ドル超えと、批評、興行の両面でハリウッドを完全制覇した。
本作は、1968年にスティーヴ・マックイーン主演で製作された『華麗なる賭け』のリメイク。1999年にはピアース・ブロスナン主演『トーマス・クラウン・アフェアー』としても一度リメイクされている。本作で、ジョーダンが演じるのは、富も名声も美術品も、欲しいものはすべて手にした大富豪トーマス・クラウン。そんななに1つ困っていない男が、それでも盗む理由はただ1つ。警察も、鉄壁のセキュリティも、世に“完璧”と謳われるシステムの裏をかき、自らの知性がその上を行くことを証明するため。その極上のスリルこそが、彼にとって唯一、金では手に入らない獲物なのだ。
製作はジョーダン率いるアウトライアー・ソサエティに、『オッペンハイマー』(23)、『ダークナイト』(08)のチャールズ・ローヴェンが名を連ねる。音楽はグラミー賞&アカデミー賞受賞アーティストのジョン・バティステが手掛けるなど、超一級の布陣が集結した。ジョーダン自身も米Variety誌のインタビューで、本作は単なるリブートではなく“再創造”であり、より個人的で、さらにスリリングな物語になると自信をのぞかせている。
解禁された特報の幕開けを飾るのは、純白のタキシードに身を包み、荘厳な美術館の大階段を悠然と進むクラウンの姿。「リスクと共に生きてきた。だが昨夜は特別だった。身震いがした」と低く響くモノローグを合図に、映像は一気に加速していく。夜の摩天楼をロープ1本で駆け下り、サーキットではクラシックカーが火花を散らして宙を舞う。厳重な警備の只中で名画は一瞬にして“消え”、紺碧の海をスピードボートが切り裂く。眩いばかりのラグジュアリーな世界と、肉体を張った本格アクションが、目まぐるしく交錯する。
そんなクラウンの前に現れるのが、アドリア・アルホナ演じる捜査官。華やかな社交の場で自ら歩み寄り「自己紹介が必要だな。トーマス・クラウンだ」と名乗る彼に、彼女は動じることなく、「もちろん知ってる」と返す。互いに手の内を知ったうえで交わされる、静かに火花を散らす応酬。断崖の上から海へと身を躍らせながら「俺は誰にも捕まらない」と挑発するラストカットまで、クラウンという男の魅力が凝縮された映像となっている。
完璧な計画、完璧な犯行と、そのすべてを、ゲームのように愉しむ男。すべてを持つ大富豪が仕掛ける優雅な頭脳戦に期待が高まる!
文/山崎伸子
