スピードスケートで夏冬通じて日本女子最多となる通算10個の五輪メダルを獲得した髙木美帆さんが8月4日、首相官邸の国民栄誉賞表彰式に出席した。スポーツ界では14例目となった。
冬季競技ではフィギュアスケート男子で五輪連覇を達成した羽生結弦さん以来、2人目である。髙木さんはこの春、26年間にわたる現役生活にピリオドを打った。
「名誉ある賞をいただけて光栄で、身に余る思い」
2010年バンクーバー五輪に当時、日本代表の最年少15歳(中学3年生)で出場。ここから世界のトップスケーターの道を切り開いてきた。
受賞者がリクエストできる記念品(100万円相当)はこの春、引退して実家で過ごす時間が増えたことを挙げて、
「母親と一緒に料理ができたら嬉しい」
としたことで「包丁10本セット」が贈られた。
国民栄誉賞は1977年(昭和52年)、プロ野球の通算本塁打数世界記録(当時756本)を作ったソフトバンク・王貞治会長が初めての受賞者だ。今回の髙木さんが29例目になるが、
「時の内閣支持率を少しでも上げたいがためにリストアップする、というのは常に言われている」(政治部記者)
最も多く国民栄誉賞を決めたのは安倍晋三元首相で6人。複数を決めたのは全て自民党政権だ。それでも内閣支持率を10ポイント以上、押し上げて政権の危機を救った例は、過去に一度もない。
「番記者の連中がそう書いたらおもろいからと、ドーンといった」
これまで辞退したことが明るみになったのは、プロ野球でイチロー氏が2度、通算1065盗塁を達成した福本豊氏。最近ではドジャースの大谷翔平が辞退している。福本氏は「そんなもんもろたら、立ちションもできんようになる」という「名言」を吐いたが、
「番記者の連中がそう書いたらおもろいからと、ドーンといった」
と自身が出演したテレビ番組(BSフジ「プロ野球 レジェン堂」2025年2月25日放送)で話している。
大谷は2021年にMLBで、投打の二刀流で大活躍。満票でMVPに選出されたことで、岸田内閣が国民栄誉賞授与の打診をしたが、大谷は「まだ早い」とあっさり辞退した。
2013年に授与されたミスタープロ野球・長嶋茂雄氏は「遅すぎる」という声の中で、愛弟子・松井秀喜氏とアベック受賞をという形をとった。国民栄誉賞は来年、節目の50周年を迎える。
(小田龍司)

