自民党の「永遠の異端児」こと石破茂前首相の「特異なロジック」がまたもや炸裂し、永田町を揺さぶっている。自民党の消費税減税を「公約は『減税』じゃない。『検討』だ」と言い出したのだ。
そのビックリ発言は、8月4日のBSフジの番組で飛び出した。来年4月からの食料品消費税1%減税の方針について問われた石破氏は、独自の解釈を展開したのだ。
「総選挙の公約って何だったんですかっていうと『実現に向けて検討を加速します』が公約だったんだよね。『実現します』じゃなくて財源をきちんと見つけないといけないから、その『検討を加速します』というのが公約だった」
要するに、石破氏の「辞書」によれば、
「『減税します』というのは公約じゃない。消費税を下げるというのは、事実認識として違うんじゃないか」
ということらしい。
正確を期すために、自民党が2月の衆院選で掲げた「公約」を紹介すると、「飲食料品は、2年間に限り消費税の対象としないことについて、今後『国民会議』において、財源やスケジュールの在り方など、実現に向けた検討を加速します」となっている。
当然、党内の推進派からは異論が噴出している。山田宏参院議員はXで次のように反論。
〈単に「検討を加速する」ではなく、公約は「実現に向けて検討を加速する」です。 この公約を素直に読めば、誰でも「自民党は消費税減税を実現するんだな」と受け取りますよ〉
党内最大のトラブルメーカーとして君臨
鈴木英敬政調会長特別補佐も同じくXで、これに同調している。
〈私も合同会議で指摘しましたが「実現に向けた検討の加速」であります。「実現」を掲げて戦ったということであります〉
石破氏の特異ぶりはこれだけにとどまらない。番組内で高市内閣の支持率下落について問われると、公然と批判。
「やり方がかなり強引だ。『もっと説明してほしい』という感じを持っている人が増えているのではないか」
自民党の伝統的文化において「前任の総裁は後任の総裁を批判しない」というものがあるが、そんなしがらみは石破氏にはいっさい通用しない。「後ろから鉄砲弾を撃つ」というプレースタイルは健在のようだ。
党内の空気を読まず、わが道を突き進む石破氏の「唯我独尊」ぶり。これからも党内最大のトラブルメーカーとして君臨しそうだ。
(岡田哲司/政治ジャーナリスト)

