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フジテレビ黒字回復でも「本当の試練はこれから」CMスポンサーは復活したのに視聴率低迷の「根深い問題」

フジテレビ黒字回復でも「本当の試練はこれから」CMスポンサーは復活したのに視聴率低迷の「根深い問題」

 フジ・メディア・ホールディングスが8月4日に「2027年3月期第1四半期連結決算」(2026年4~6月)を発表した。売上高は1488億4000万円で前年同期比28.2%増。営業利益は160億2500万円となり、前年同期の127億7900万円の赤字から大幅な黒字転換を果たした。
 営業利益は2008年の持株会社制移行後、第1四半期として過去最高を記録。経常利益は173億6400万円、四半期純利益も102億1800万円となり、一連のフジテレビ問題からの回復を印象づける数字となった。

 好決算を支えた要因は、フジテレビの地上波広告収入が回復したことだ。デジタル事業やアニメ事業も好調で、ポニーキャニオンやフジ・ミュージック・パートナーズの収益を押し上げた。中居正広氏をめぐる一連の問題以降、スポンサー離れが懸念されたが、その騒動は徐々に沈静化し、CM出稿が戻り始めていることが数字にも表れた形だ。

 しかし業績が改善したからといって、フジテレビが完全復活したと見る向きは少ない。
 最大の課題は、テレビ局としてのブランド力そのものだ。スポンサーは戻り始めても、視聴率は依然として低迷が続く。近年はゴールデン帯でも日本テレビ、テレビ朝日、TBSに大きく水をあけられ、テレビ東京と競り合う場面は珍しくない。

「テレビ欄の並びと勢力図が重なっている」

 これには以前から指摘されてきた「フジテレビらしさ」の変化がある。
 識者の間では、1997年のお台場移転が転機だった、との見方が根強い。開局以来、本社があった河田町は商店街が広がる庶民的な街だったが、お台場移転後は東京湾を一望する華やかな環境へと一変。「社員の感覚が視聴者から離れた」「選民意識が強くなり、番組作りにも影響した」といった指摘は長年、語られてきた。

 2011年の地上デジタル放送完全移行も、象徴的な変化だった。新聞のテレビ欄はリモコンキーID順に並ぶようになり、フジテレビは8チャンネルとして右端へ移動。現在の民放視聴率は日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビというチャンネル順になることが少なくなく、「テレビ欄の並びと勢力図が重なっている」と語る関係者もいる。
 もちろん、テレビ欄の位置で視聴率が決まることはない。それでもスポンサーが戻って黒字化したことと、視聴者から支持されることは別問題だ。

 決算の数字は確かに明るい材料だが、失われたブランドイメージや番組への期待を取り戻せるかどうかは、これからの番組作りにかかっている。黒字化はゴールではなく、ようやくスタートラインに立ったにすぎないのだ。

(田中皇治) 

配信元: アサ芸プラス

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