現在、Prime VideoにてPrime Originalドラマシリーズ『犯罪者』が240以上の国や地域で世界独占配信中です。
本作では、テレビドラマ『相棒』シリーズで脚本を手がける太田愛氏の原作小説 『犯罪者』を実写化。警察、政治、巨大企業、そして過去が複雑に絡み合う群像劇と時系列が交錯する重層的な構造、さらには圧倒的なスケールで描かれるスペクタクルな展開から“映像化困難”と言われ続けてきた衝撃作が、『エゴイスト』で繊細な心の機微をリアリティある映像で紡ぎ国内外で高い評価を受ける松永大司監督によってついに映像化されました。
高橋一生氏、斎藤工氏、水上恒司氏という実力派俳優3人が揃う、豪華トリプル主演も話題を呼んでいます。本作へのこだわりについて松永監督にお話を伺いました。
──本作とてもスリリングで夢中になって拝見いたしました。松永監督がこのテイストの作品を作られることが意外で、楽しい驚きでした。監督することになったきっかけはどんなことなのでしょうか。
最初は、松本基弘プロデューサーから、僕が監督した『エゴイスト』(2023)が「すごく好きです」と伝えられたんです。『エゴイスト』のプロデューサーから紹介されて、カフェで会って、感想を1時間ぐらい言われた後に「こういう企画があるのですが、いかがでしょうか」と『犯罪者』の提案をされました。それで企画書とプロットを呼んで、やってみようと。「誠実に作品を作っている方と一緒に仕事をしたいんです」と言ってくださったので。
──元々クライムサスペンスなどにご興味はあったのでしょうか?
特別たくさん読むジャンルでは無いのですが、エンタメ作品をずっとやりたいなと思っていました。サスペンスだろうとホラーだろうと、「人間」がちゃんと描けていないと面白くないなとは思うので、人間ドラマを描いた上で、そのジャンルの枠組みが何になるのか?そういうエンタメをやってみたかったのです。
──原作の「犯罪者」をお読みになった時の印象はいかがでしたか?
そのタイトルから、誰が犯罪者なんだ?とか、自分たちも犯罪というものに加担してることがあるかもしれないな。とか、テーマとしての面白さも感じたのですが、何よりも太田さんの熱量を感じました。「作家としてこれを描きたいんだ」という熱量に僕は感化されました。
──連続ドラマということで、いつもの映画作りと勝手がちがう部分もあったのでしょうか。
戸惑ったことはあまり無いですね。普段の映画作りの大変さと一緒でした。ただ、アウトプットの場所が劇場ではないので、スマホなのか、PCなのか、テレビなのか、どこに基準を置いて画を作ろうかなということを最初に悩みました。それと映画館は基本的に最後まで観てもらえる環境ではあるのですが、配信作品だとそうでは無いので、途中で止められる可能性もある。脚本作る時からそういった観る側の環境のことは意識していました。
あとは、とにかく登場人物が多いので、その見せ方ですね。1つのシーンで5人とか6人とか出ている時に、誰に軸を当てて、何を抽出しようかみたいなことをすごく考えていましたね。
カメラテストもクランクイン前に何度もやって、被写体とカメラの距離をどれくらいとるのか、とか技術的な面でもスタッフとたくさん相談しました。
──確かに、たくさんのキャラクターが絡み合っていくので、映像作品としての難しさがありそうですよね。
僕はこれまで2人か3人をフィーチャーする映画が多かったので、そこは難しかったですね。
(高橋)一生が演じる相馬は、元々一生が持っているもの、持っている哲学が近いキャラクターだと思います。自分に近い役って多分難しいと思うのですが、そこを何とかやっていきたいんだと話し合いました。
斎藤工が演じるからこその鑓水ってどんな人物だろう?とか、4人で会議室で何時間も何時間もたくさん話しました。
僕はこれまで、(水上)恒司の年代の俳優さんとご一緒したことがあまり無かったのですが、恒司は芝居に対する熱意と勢いだけじゃなくて、すごく論理的に色々なことを考えているなと思いました。それは一生も工君も一緒なので、ギリギリまで粘りたいという僕に付き合ってくれて。トライアンドエラーを繰り返していくことって簡単なことではないので、この3人とだったから作り上げられたのだろうなと感謝しています。
──ロケーションや美術も素晴らしいですね。
ありがとうございます。すごくこだわって作っています。例えば鑓水の家はドカンと広いフロアにセットで作ってもらっています。色々なマンションもロケハンしたのですが、あまり面白く無いなと思って、美術チームにデザインを起こしてもらって作っています。「生活しているけれど、生活していないみたいな不思議な空間」であって欲しい、現実と虚構の中間みたいな場所を作って欲しいとお願いしました。
それがフィクション性とドキュメント性の両方を持つ作品自体のキャラクターを表している部分もあります。ルーズなショットをたくさん撮っているので、広い空間を使うことを全体的に意識しています。
──拝見していて「ここはどこなんだろう?」と思う場所がたくさんあったので、そうやって作られていたと聞けて嬉しいです。監督は本作での経験を今後どう活かしていきたいですか?
あんまり信じてもらえないですけれど、僕はエンタメをやりたい人なんです。
元々『グーニーズ』(1985)みたいな映画を撮りたいという想いもあって、どうしたらもっとエンタメ作品に携われるだろうかとchatGPTに「どうすればもっとレベルアップ出来ますか」って聞いたんですよ。そうしたら「実力はあるけれど間口が狭い監督だ、という評価があります」と返ってきたので、確かになと。
──いやいやいやいや、そんなことありません!
そういう意味でも、本作『犯罪者』は僕にとっての大きな挑戦になりましたし、エンタメ作品で、たくさんの豪華なキャストの方と一緒にものを作ることをすごく楽しみました。この作品がどうやってみなさんに楽しんでいただけるかワクワクしていますし、たくさんの人に愛される作品を今後も作れる様に頑張ります。
──監督のこれからの作品も楽しみにしています。今日はありがとうございました。
Prime Originalドラマシリーズ『犯罪者』
配信日:Prime Videoにて世界独占配信中!
キャスト:高橋一生・斎藤工・水上恒司・ユースケ・サンタマリア・MEGUMI・青木崇高・井上瑞稀(KEY TO LIT)/内野聖陽
原作:太田 愛「犯罪者」(角川文庫/KADOKAWA)
監督:松永大司
脚本:櫻井武晴
音楽:川井憲次
制作:PROTX
製作著作:PROTX
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