読売ジャイアンツのサウスポー井上温大は8月5日、敵地で行なわれた広島東洋カープ戦(〇4対0)に先発登板。7回無失点の好投で、自己最多となる今季10勝目を挙げた。
翌6日には巨人の元監督である堀内恒夫氏が、自身のブログを更新。井上の勝利を祝いつつ、今季1完投の左腕に1試合を投げ切る姿勢を求め、沢村賞について私見を綴った。
同氏は、自身が現役時代に2度、NPB全12球団のピッチャーから1人のみ選ばれる沢村賞を受賞。現在は、沢村賞選考委員長を務めている。同賞に縁の深い堀内氏が、完投の重要性を説いた。
同氏は「こだわってもらいたいんだ。その理由の1つに沢村栄治さんの存在がある。皆さんご存知の『沢村賞』は沢村栄治さんの功績を称えて読売新聞社が制定したその年に最も活躍した完投型先発投手に与えられる名誉である」と、主張する。
そして「その歴史は、メジャーリーグの『サイ・ヤング賞』よりも古い」と価値の大きさを紹介。「沢村さんは巨人軍の宝であり偉大な先輩である」と先達への敬意を示す一方で、「完投するものがいなくなれば賞の存続も問わなくてはいけなくなる」と、沢村賞の在り方に警鐘を鳴らした。
そして「投げる球数が減ると、どんどん投げられなくなっていく。だから投げなくちゃいけない」と持論を語りつつ、「とは言え、そもそも『完投する』というピッチャーとしての生きざまが化石となっていくのかもしれないな」と、時代の流れによる変化にも思いを馳せる。
そのうえで「でも、俺としては、あの世で長嶋茂雄さんに再会するまでは完投にこだわって声をあげていきたいんだ。後輩たちよ、頼みましたよ!」と、エールを送った。
自身初の二桁勝利を達成した25歳の井上ら、これからの球界を担う次世代の投手たちに、大先輩はもう一段上を求めた。
構成●THE DIGEST編集部
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