テニス競技はメンタルによって大きく結果が左右されるスポーツです。しかし、メンタルを強化したいけれど「なんか大変そうだ」と敬遠している人はいないでしょうか。
本シリーズでは一般プレーヤーに向けて、伊達公子氏や浅越しのぶ氏といった日本テニス界をけん引したトップ選手の指導経験を持つメンタルアドバイザー椙棟紀男氏に、簡単に身に付くメンタルの強化方法を伝授してもらいます。
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皆さんへ質問です。“もったいない”という言葉に対して何を思い浮かべますか?
人は人生の中でたくさんの「もったいない」を感じ、また体験してきたことと思います。「積み上げた努力を試合で出せないのは、もったいない」「あのチャンスを逃したのは、もったいない」「与えられた長所を使い切らないのは、もったいない」などなど。
辞書で調べると「物の価値が十分に生かされず、無駄にされている状態を惜しむ気持ち」とあります。ではその“価値”とは一体何でしょうか? それは物であったり、人間の心であったりします。
中学1年生の有(ゆう)君はこう話してくれました。「努力をしなかった。やっていたらできたのに、もったいない」まさにその通りです。ここで一つの公式を紹介します。
「長所×努力=才能」。長所は磨くことで才能(強み)になります。1の努力(並の努力)では“長所”のままですが、2や3の努力をすることで“才能“と呼べるものに近づきます。発展途上の皆さん、1年後の自分を楽しみにして頑張りましょう!
そこで大切なのが“自分を知る”ということです。「自分は何のために生まれてきて、何を残せるのだろうか?」「自分は何者なのか?」感情や思考・価値観・強み・弱みなどを知ることができれば、自分が見えてきます。そこに知識や教養を積み重ね、失敗を恐れずに挑戦していけば、それがやがて“自信”となります。
人は生まれながら必ず長所があります。ただ、自分で気付いていないだけ。一度、仲間やパートナーと「あなたの長所は何か?」を話し合ってほしいものです。
テニスに置き換えると「足が速い」「肩が強い」「反応力がある」「読みが鋭い」「身体が柔らかい」「安定感がある」「負けず嫌い」など様々な長所があります。自分の長所を認識することで“努力の方向性(プレースタイルや戦略・戦術)”が見えてくると思うのです。
そして、努力で手に入れた才能(強み)は、期間限定でテニスの神様から預かった貴重な宝物と考えてください。才能は使い切らないと「もったいない」し、使わないとテニス界や自分に申し訳ないのでは…。
構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2026年1月号から抜粋・再編集
【画像】強靭なメンタルを持つトッププロたちの練習の様子
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