女子テニス元世界ランキング10位のベアトリス・ハダッドマイア(ブラジル/現156位)が、8月8日に更新した自身の公式インスタグラム(@biahaddadmaia)で1本のメッセージ動画を公開し、今季の残りを休養に充てることを発表した。
現在30歳のハダッドマイアは、これまでにWTAツアーのシングルスで通算4勝を挙げており、2022年には四大大会に次ぐグレードのWTA1000大会「ナショナルバンク・オープン」(ハード)で準優勝。翌23年にはWTAファイナルズ(シーズン最終戦)出場を逃した上位選手らが争う招待大会「WTAエリート・トロフィー」(室内ハード)を制し、24年には「韓国オープン」(ハード)で自身初となるWTA500タイトルを獲得した。
また23年「全仏オープン」ではブラジル人女子選手として、1968年の「全米オープン」で4強入りしたマリア・ブエノ(78歳没)以来となる四大大会シングルスベスト4に進出。この快進撃をきっかけに、同国女子選手としてオープン化以降初の世界ランキングトップ10入りの快挙も成し遂げた。さらにダブルスでもツアー8勝を挙げ、22年「全豪オープン」ではアンナ・ダニリナ(カザフスタン/現複6位)とのペアで準優勝を果たしている。
しかし近年は思うような結果を残せておらず、昨季はシーズンを早期に終了。今季もここまでシングルス4勝19敗と大きく負け越しており、今年5月には約5年ぶりにランキング100位圏外へ転落し、現在は156位まで順位を落としている。直近では先月の四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝コート)の予選1回戦でマリア・ティモフェーワ(ウズベキスタン/現98位)に敗れ、本戦進出を逃すとともにマッチ8連敗を喫していた。
苦しい状況が続く中、公開した動画でハダッドマイアは「しばらく公の場から離れていましたが、その間にじっくりと色々なことを考えました」と切り出し、今回の決断に至るまでの経緯と葛藤について、次のように明かした。
「簡単ではありませんでしたが、ここ数カ月、自分の中で考え続けた末に下した決断です。これまで私のプレーを見てきた方ならわかると思いますが、ここまでは決して順風満帆ではありませんでした。だからこそ、いつも温かい愛情を持って私を支えてくださっている皆さんに、この動画を通じて自分の口でしっかりと伝えたいと思いました」
「決断というのは一見簡単に思えても、実際には自分自身の内面と深く向き合った結果、下すものです。私はこれまで主に外的な部分に目を向け、様々な変化や決断を重ねながら、多くの道を模索してきました。そうした試行錯誤を重ねた末、今が休養を取るべき時だという結論に至りました」
なお休養期間について、ハダッドマイアは今季いっぱいを予定していると説明。来季にはプロテクトランキング(ケガや病気で6カ月以上実戦を離れた選手が離脱前の順位で大会にエントリーできる救済措置)を利用してツアーへ復帰する意向を示している。
文●中村光佑
【動画】今季残りの休養を発表したハダッドマイアのインスタグラム投稿
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