海外旅行愛好者の間で今、こんな嘆きが聞かれるようになった。
「関空でのプライオリティ・パス(PP)の価値が一気に下がった」
きっかけは、2024年11月末でPPによるANAラウンジの利用が終了したことだ。さらに2025年5月には関西国際空港のANAラウンジそのものが営業を終え、かつてPPユーザーが出発前にゆったり過ごせた環境は大きく様変わりした。
以前はLCCを含め、PPを活用してANAラウンジで軽食やアルコールを楽しみながら搭乗時間を待つのを定番コースとしていた国際線利用者は少なくなかった。しかし現在、その選択肢は消滅。PPで利用できる施設は残っているものの、「以前のような満足感は得られない」と感じる旅行者が増えているのだ。いわく、
「PPを持っていても、結局はコンビニでおにぎりを買うことが増えた」
「ラウンジで食事を済ませる前提で空港に来ていたので困る」
「年会費を払う意味が薄れた」
第1ターミナルの飲食店は充実しているものの、インバウンド需要もあって、価格は総じて高め。出発前の食事代を節約したい旅行者にとっては、ラウンジの存在は決して小さくないものだった。
レストラン特典の縮小や廃止が相次ぐ実態
現在も関空にはPPで利用できる「Airport Cafe Lounge NODOKA」などの対象施設があるほか、クレジットカード会員向けの「KIX NORTH LOUNGE」も営業している。しかしかつてのANAラウンジと比べると、サービス内容や利便性に物足りなさを感じるという声は少なくない。
では、どうするか。
「どうせラウンジで満足できないなら、第2ターミナル発着のLCCを選んだ方が割り切れる」
そんな皮肉交じりの選択が出てきている。第2ターミナルは設備こそシンプルだが、「ラウンジを期待しなければ十分」という考え方だ。
近年はクレジットカード各社がPP特典を相次いで見直し、レストラン特典の縮小や廃止が続いている。かつて「海外旅行の最強アイテム」と言われたPPだが、関空のラウンジ再編は、その価値が大きく変わりつつあることを示す出来事なのである。
(旅羽翼)

