大屋夏南<連載コラム>第2月曜日更新モデルの大屋夏南がありのままに自由でいるためのカナ的イズムを書き綴る♡
丁寧さと、思い切りの両立/夏南の法則Vol.160
最近、二拠点生活の家のDIYを進めています。
漆喰を塗ったり、木にステインを塗ったり。一見すると、仕上げの作業が一番大事なように思えるのですが、実際にやってみると、その前の工程こそが仕上がりを左右することに気づきました。
例えば、漆喰を塗る前の下地づくり。ステインを塗る前のやすりがけ。そして、塗ってはいけない場所を守るためのマスキング。
正直、どれも地味な作業です。時間もかかるし、「早く塗り始めたい」と思ってしまうこともあります。でもその工程を丁寧にやるかどうかで、完成したときの仕上がりが驚くほど変わります。
少し雑に済ませた場所は、ちゃんと結果に表れる。結局あとから手直しをすることになって、近道をしたつもりが遠回りになってしまうのです。
毎回その繰り返しをしていると、「これって人生も同じだな」と思うようになりました。
多くのことは、本番より前の準備が大切。というより最近は、本番って当日のことだけを指すのではないのかもしれない、と思っています。
仕事も新しい挑戦も、準備を始めた瞬間からもう始まっていて、その過程の積み重ねも全部、本番の一部。
だからこそ、丁寧に準備をしたときほど、本番は“頑張る時間”ではなく、“積み重ねてきたものを楽しむ時間”に変わる気がしています。
しかし、それは「準備を完璧にしてから始める」という意味ではありません。
DIYをしていてもうひとつ感じたのは、どれだけ動画を見て、調べて、頭の中でシミュレーションしても、実際にやってみないとわからないということ。
下地の作り方も、漆喰を塗るコツも、力加減も、結局は手を動かして初めて見えてくることばかりでした。
人生もきっと同じ。準備は挑戦の一部だけれど、挑戦は準備だけでは完成しない。行動して、失敗して、修正して、その繰り返しもまた本番なのだと思います。
だから、ある程度準備ができたら、あとは思い切って手を動かしてみるしかない。
やってみるから改善点が見つかるし、続けるから少しずつ上手くなる。
DIYを始めたことで、家が少しずつ理想の形になっていくのはもちろん嬉しいのですが、それ以上に、自分の考え方まで整えられているような気がしています。
「準備を丁寧にすること」と、「完璧を待たずに始めること」。
この2つは一見矛盾しているようで、どちらも大切。
最近のDIYは、家を作っている時間というより、人生の教訓を少しずつ教えてもらっている時間なのかもしれません。
素敵な1ヶ月でありますように♡

プロフィール

大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、スタイルブックや旅エッセイガイドを出版するなど幅広く活躍中。
