世界的メディア「ウォールストリート・ジャーナル」はこのほど、アメリカ情報機関関係者らが「ロシアが早ければ今秋にもNATO加盟国に新たな戦争を仕掛ける可能性があると分析した」と伝え、西側諸国に大きな衝撃が広がった。
これを受けて、日本の公安関係者が驚くべき指摘をする。
「我々がキャッチした情報も加味すると、具体的にはロシアがNATO加盟国へのサイバー攻撃や武装集団による領土の占拠に打って出る、というもの。ウクライナ同様、地上戦の可能性もあります」
そして別の公安関係者は、こうも言うのだ。
「アメリカの情報機関も我々もこれまで、ロシアがウクライナと戦闘を続けている間は、他国との衝突を引き起こす余力はないとみていました。しかし、世界一と言われるウクライナ軍のドローン攻撃を受けて劣勢となり、プーチン大統領は追い詰められている。そんな折、ロシア周辺の様々な情報から、プーチン大統領はNATO加盟国の結束を揺さぶるため、新たな戦争を仕掛ける可能性が高いと、分析を変えたのです」
では、ロシア情勢を分析してきた国際軍事アナリストは、どう考えるのか。
「ロシア経済は軍需物資を中心とする戦争特需を経済成長の原動力とする『戦時経済』により、支えられてきました。ところがここにきて、ロシアの戦費調達の要である石油とガスによる収入に翳りが見え、苦しくなってきた。さらに内需を支えてきたロシア通販大手『ワイルドベリーズ』の物流拠点が、ウクライナのドローン攻撃で大きな被害を受けています。これでロシア経済は、さらに窮地に追い込まれてしまった。この局面を打開することと『戦時経済』をさらに強化するために、プーチン大統領が一か八かの戦線拡大の可能性が高まったと考えらえます」
ウクライナ侵攻前には日本が「対象国」だった
その上で、この国際軍事アナリストは、恐ろしい予見を口にするのだった。
「私はNATO諸国だけでなく、日本もロシア侵攻の対象国に含まれると思っています」
その理由は何か。ロシアは2022年ウクライナ侵攻直前、ウクライナと同列で侵攻対象国として検討したのが日本だった。これはロシアの諜報機関であるロシア連邦保安庁(FSB)内部からの告発メールで明らかになり、それを「ニューズウィーク」が報道して、全世界に広まった。
「2022年前後、ロシア内部で『北海道侵攻』が検討されたのは事実です。そして今回、再びNATO侵攻が持ち上がったなら、これと同列で日本侵略も検討されているということ」(前出・国際軍事アナリスト)
8月8日にはウクライナのゼレンスキー大統領が、ロシアによる3万から5万の北朝鮮兵派遣の可能性を指摘し、ロシアと北朝鮮がますます同盟関係を深めていると明らかにした。
「その北朝鮮からもロシアからも、日本は目と鼻の先。NATOより日本が攻めやすいと判断したなら、ロシア・北朝鮮連合軍が日本に照準を合わせたとしても、なんら不思議ではありません」(防衛省関係者)
つい最近、ロシアによる日本でのスパイ活動が発覚したばかり。「NATO諸国だけでなく、日本も危ない」という不気味な警告が、一段と真実味を帯びてくる。
(田村建光)

