
舞台は、日本が好景気に沸いた1989年。寝ぐせ頭で法廷に駆け込む日々を送り、お金にならない案件ばかりを受けてしまうお人好しの弁護士、朝日道子のもとに、職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きな仕事をも奪われたとして会社と上司を相手に提訴をしたいという女性、恵が訪れる。しかしそれは、誰も戦ったことのない前例なきハラスメントを巡る裁判だった。新人弁護士の栞は「勝ち目がない」と反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来に繋がる」と立ち上がる。主演の朝日道子役を綾瀬はるか、恵役をファーストサマーウイカ、栞役を松本穂香が演じる。
今回新たに発表されたのは、物語を彩る実力派追加キャスト陣。女性支援団体の会長である川島綾役の峯村、弁護団に加わる八木玲子役の山田、被告側の証人として出廷する小松貴教役の工藤、恵がかつて勤めていた出版社の編集長である澤口裕人役の水川かたまり(空気階段)。さらに、恵の元同僚バイトである吉井隆役に鈴鹿央士、朝日の夫で弁護士の朝日秀一郎役に迫田孝也、前例主義を貫く裁判長の榊原秀治役に酒向芳、朝日の信念に共感する弁護士の宮本由莉子役に木村多江、被告側弁護士として立ちふさがる高梨啓示役に筒井道隆が名を連ねる。
解禁された本予告は、「私たちは歴史に立ち会うのではなく、歴史を作るんです」という朝日の言葉からはじまる。周囲から「100%負ける」「非常識だ」と嘲笑され、バッシングや嫌がらせを受けながらも、「泣き寝入りしたくない」「未来のために戦い抜いて勝ちましょう」と手を取り合う女性たち。「常識」という巨大な壁に風穴を開けるため、傷つきながらも立ち向かう姿が描かれる。ラストには「始めてみなければ始まらない!レッツ・ビギンよ!」と弾ける朝日の笑顔がとらえられている。
あわせて解禁されたポスタービジュアルには、赤、黄、茶のクラシカルなバブル期のスーツを身にまとった綾瀬、ファーストサマーウイカ、松本が、裁判所の階段を背景に堂々とたたずむ姿がとらえられている。「『常識』に異議あり!世界を変えるのは、最初の勇気(ヒジョーシキ)。」というキャッチコピーが配されている。
“常識”という壁の前で、彼女たちが上げた最初の一声はなにを動かすのか?時代を変えた女性たちの闘いに期待が高まる。
■<キャストコメント>
●峯村リエ(川島綾役)
「あらゆる分野で新たな未来を切り拓こうとその一歩を踏みだしてくださった方々の苦労。その苦労のおかげでいまの私たちがいられるんだと思うと感謝の二文字しか浮かびません。撮影の間、私も映画のなかでは少しだけその方たちの一員になれました。前田監督、ありがとうございます」
●山田真歩(八木玲子役)
「いまでは『当たり前』になったことも、少し前まではそうではありませんでした。多くの人が信じて疑わないなかで、最初に『おかしいと思う』と声を上げる人は、とても孤独だと思います。でも、その勇敢な小さな声が松明となり、だんだんと共鳴する仲間へと広がって、いつしか時代を変えるほどの声になっていくんだと勇気をもらいました。映画『ファーストボイス』には、“おかしな常識”を変えていこう!と立ち上がった人たちの奮闘や、それぞれの願いが込められています。私も、頼もしい共演者の方たち、監督やスタッフの方たちと共に『八木弁護士』を演じさせていただきながら、先人たちのバトンをしっかり受け止めて繋げていかなければ、と深く感じました。たくさんの方に想いが届きますように」
●工藤阿須加(小松貴教役)
「僕がまだ生まれていない1989年。バブル期の話は大人になるにつれ耳にする機会はありましたが、台本を読んだときは、当時の常識の理不尽さに憤りを感じるとともに、声を上げ裁判を起こした方たちへの尊敬の念でいっぱいになりました。ハラスメントという言葉が定着してきたいま、当時を知らない世代の方にも見ていただければと思います」
●水川かたまり(澤口裕人役)
「『ファーストボイス』に出演させていただいております。マネージャーから『映画のオファーがきてます』と言われた私のファーストボイスは『ウワオ!』でした。それを聞いたマネージャーのセカンドボイスは『ウワオじゃなくて、どうしますか?』でした。私はサードボイスとして『勿論やらせてください』と答えました。皆さんにフォースお願いです。ぜひ映画館でご鑑賞ください。そしてフィフス体験を家に持ち帰ってください。よろシックスお願いします。セブセブ」
●鈴鹿央士(吉井隆役)
「台本を読ませていただき、新たな未来を切り開こうと挑んだ人たちに心動かされました。そしてそこに少しでも力を添えられたらと思いました。前田監督とまた現場でお会いできるのもとても楽しみでした。今作ではどんな雰囲気の撮影になるのか、前田組にまた出られる喜びを噛み締めながら準備していました。僕の演じた役は、ハラスメントへの認識の甘かった時代のなかで、法廷で証言することを躊躇する1人です。そんな吉井が、朝日さんの姿を見て背中を押され、あの時代に常識に立ち向かう1人になる様は演じていて、勇気のいることだなと思いました。是非、スクリーンで一人一人の勇姿をしっかり見届けていただけたらうれしいです。お楽しみに!」
●迫田孝也(朝日秀一郎役)
「朝日道子の夫、朝日秀一郎を演じます迫田孝也です。昭和という時代はいまでは考えられないようなことが当たり前のようにあった時代です。私の記憶に残る昭和の時代に生きた人々を意識しながらも、この物語のなかで実際に受け取った感情を人として、親としての変化や成長に込めました。皆さんが生きるこの令和の時代にも“ファーストボイス”はどこかで挙がっているかもしれません。この作品を観たことで、その誰かの声に気付き、その人に寄り添うきっかけとなれば幸いです」
●酒向芳(榊原秀治役)
「ハラスメントをめぐる問題は日本に限らず、現在でも世界の至るところで進行していることだと思う。残念だけど。かくいう私もそういう考えが全くなかったわけではない。女性が声高に声をあげても、それに追随する人が続かなかった歴史。この映画は、“それじゃダメだ”、“それじゃなにも変わらない”、と、一歩二歩後退しながらも、一歩!二歩!三歩!四歩!!と前進し、声をあげた人に、勇気を持って続いた人たちのお話です。プロデューサー、監督、スタッフ、俳優が作品にすることで、埋もれがちな過去のニュースや記事、文献を、フィクションを通じて改めて現代の人たちに覚醒させる映画作品だと思います。尽力された方々に、心から敬意を表します」
●木村多江(宮本由莉子役)
「前田監督の作品は、見終わった後、とても前向きな気持ちになります。ですから、オファーをいただいたとき、この作品も多くの方への希望や勇気になるのではと思いました。役を演じていると、常に憤りと悔しさが湧き上がってきて、この当時、実際に闘っていた方々がいかに大変だったか、そしてそれを原動力に闘ってこられたのだと感じました。その方たちがいるからいまの私たちがいます。彼らのエネルギーに、いまの私たちが励まされ、また前進してみようと思える映画です。みんなの仲のよさも映画に滲みでてると思うので、そちらも楽しんでいただけたら幸いです」
●筒井道隆(高梨啓示役)
「まさに、この作品の時代に仕事をしてきたので考えさせられるテーマでした。すてきな俳優の方々と前田哲さんと久しぶりに仕事が出来るので、絶対に参加させてほしいと思いましたし、楽しかったです。僕自身は、観客に“憎らしい”と思わせるくらい強い壁でありたいと思って演じました。その時代の価値観が全て正義だと思い込むのは凄く危険だなと思います。セクハラにしても、パワハラにしても、常に時代に合わせてアップデートすることが大事だと感じていただけたら幸いです」
文/鈴木レイヤ
