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ゴリラたちが夢中で「カメレオン」に魅入る映像を撮影【映像あり】

ゴリラたちが夢中で「カメレオン」に魅入る映像を撮影【映像あり】

※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

森の中で、小さなカメレオンを囲みながら、その一挙一動をじっと見つめる若いゴリラたち。

まるで「これはなんだ?」とでも言いたげに身を寄せ合いながら観察する、ほほえましい光景が撮影されました。

映像を公開したのは、マウンテンゴリラの研究と保全に取り組むダイアン・フォッシー・ゴリラ基金(Dian Fossey Gorilla Fund)です。

そこには、東アフリカ・ルワンダの火山国立公園(Volcanoes National Park)に暮らすゴリラたちが、森の下草を移動する小さなカメレオンに夢中になる姿が記録されていました。

目次

  • 小さなカメレオンを囲み、じっと見つめる若いゴリラたち
  • ゴリラの好奇心は「ペットを飼う行動」につながるのか

小さなカメレオンを囲み、じっと見つめる若いゴリラたち

映像に登場するのは、火山国立公園に暮らすマウンテンゴリラの「クウィトンダ(Kwitonda)群」の若い個体たちです。

5頭ほどのゴリラが植物の周囲に集まり、何かを熱心に観察しています。

最初は何を見ているのか分かりにくいのですが、1頭のゴリラが葉の間にいる小さなカメレオンへ向けて手を伸ばします。

その動きにつられるようにカメレオンが開けた場所へ出てくると、若いゴリラたちはさらに身を寄せ、その移動をじっと目で追い始めました。

興味深いのは、彼らがこれほど強い関心を示しながらも、乱暴に捕まえたり攻撃したりしなかったことです。

先ほど手を伸ばしていたゴリラも、カメレオンへ何度か接近しますが、映像では実際に触れる様子は確認されません。

実際の映像がこちら。

ほかの若い個体たちも、小さな爬虫類を取り囲みながら、その動きを慎重に追っています。

ダイアン・フォッシー・ゴリラ基金によると、カメレオンにとっては恐ろしい状況だったかもしれませんが、ゴリラたちは非常に穏やかで、純粋に好奇心を示しているように見えたとのことです。

最終的にカメレオンは危害を受けることなく、その場を立ち去りました。

しかも、ゴリラがカメレオンに興味を示す姿が撮影されたのは今回が初めてではありません。

同基金は今年初めにも、同じ火山国立公園に暮らす別の「クウィサンガ(Kwisanga)群」で、カメレオンをめぐる興味深い場面を撮影しています。

そこでは小さなカメレオンが大人のゴリラの頭に登っていましたが、大人はほとんど気にしていない様子でした。

一方で、近くにいた若いゴリラは、この見慣れない訪問者をもっとよく確認しようと熱心に観察していました。

少なくともこれらの映像を見る限り、若いゴリラにとって小さなカメレオンは、思わず注意を引きつけられる存在であるようです。

ゴリラの好奇心は「ペットを飼う行動」につながるのか

こうした異種動物への関心を見ると、「ゴリラも別の動物をペットのようにかわいがることがあるのでは?」と考えたくなるかもしれません。

実際、野生動物の世界では、種の違う動物どうしが親密な関係を築くケースが報告されています。

たとえば、

・クロスジオマキザルの群れがマーモセットの幼獣を受け入れた事例

・ヒョウの子どもをライオンの母親が世話したケース

・メスのイルカがカズハゴンドウ(マイルカ科の一種)の子どもと行動を共にした例

などが知られています。

霊長類でも、異なる種どうしが毛づくろいをしたり、一緒に遊んだり、相手を抱えて運んだりする行動が観察されています。

しかし、こうした行動をそのまま人間と同じ意味で「ペットを飼っている」と解釈することには慎重になる必要があります。

霊長類における異種間交流を検討したレビュー研究でも、こうした行動にはペット飼育と似た部分があるものの、人間が行うような意味でのペット飼育と呼ぶには証拠が十分ではないとされています。

研究を率いたシリル・グリューター(Cyril Grueter)氏は、異種への毛づくろいや遊びといった行動そのものはペット飼育ではないものの、人間と動物の親密な関係が進化するうえでの「構成要素」の一部だった可能性を指摘しています。

つまり、今回のゴリラたちも、カメレオンを「飼いたい」と考えていたと判断できるわけではありません。

映像から確実に言えるのは、小さく見慣れない生き物に対して強い注意を向けながら、危害を加えることなく観察していたということです。

私たちは「好奇心」を人間らしい性質として捉えがちですが、未知のものに近づき、よく観察し、相手の動きを追い続ける行動は、ほかの霊長類にも見ることができます。

今回の映像は、そのことを非常に分かりやすい形で見せてくれたと言えるでしょう。

巨大なゴリラたちに囲まれた小さなカメレオンにとっては、とても落ち着ける状況ではなかったかもしれません。

それでも、何倍もの大きさの動物たちが手荒なことをせず、ただ不思議そうに見つめ続ける姿には、野生動物の持つ豊かな好奇心が垣間見えます。

森の中で偶然出会った「正体不明の小さな生き物」は、若いゴリラたちにとって、それだけ目を離せない存在だったようです。

 

参考文献

Watch Delightful Footage Of A Group Of Wild Young Gorillas Fascinated By A Tiny Chameleon
https://www.iflscience.com/watch-delightful-footage-of-a-group-of-wild-young-gorillas-fascinated-by-a-tiny-chameleon-84317

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

配信元: ナゾロジー

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