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Kis-My-Ft2が魅せた15年の軌跡と進化――歓喜のサプライズに揺れた「fan IS ……」横アリ公演

Kis-My-Ft2が魅せた15年の軌跡と進化――歓喜のサプライズに揺れた「fan IS ……」横アリ公演

ローラースケートを履いたパフォーマンス
ローラースケートを履いたパフォーマンス / 撮影=阿部岳人

彼らのもとに届けられた一通の“茶封筒”から運命が大きく動き出し、2011年8月10日にシングル「Everybody Go」でデビューしたKis-My-Ft2。あれから15年。Kis-My-Ft2は変わらず…というよりも、さらにパワーアップしてファンに特別な時間を届けた。


Kis-My-Ft2(千賀健永、宮田俊哉、横尾渉、藤ヶ谷太輔、玉森裕太、二階堂高嗣)による全国アリーナツアー「Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2026 fan IS ……」では、6月の北海道公演を皮切りに、全国9都市28公演で約28.1万人を動員する予定だ。
「茶封筒の日」として親しまれている2月12日より毎月配信リリースしている新曲やライブ定番の楽曲など、全40曲を通してキスマイの“現在”を知らしめるライブとなっている。
本公演では、CDデビュー15周年の記念日である8月10日に神奈川・横浜アリーナで行われた昼公演の模様をレポートする。

■スペシャルナビゲーター“fanくん”が誘うKis-My-Ft2の15年の物語

オープニングでは、キスマイを見守り続けてきたファンの代表であるスペシャルナビゲーター・fanくんがキスマイのライブの世界へと誘う。メインステージではキスマイの軌跡が投影される。ピンク色の照明が飛び交い、壮大な音楽が激しく鳴り響く中、巨大LEDモニターがガルウィングで開くと、そこからメンバー6人が堂々と姿を見せる。大きな歓声に包まれながら華々しく幕を開けた。

「SILENCE」では、柔らかなエメラルドグリーンの照明に照らされ、怪しげにステージを覆うスモークによってミステリアスな雰囲気に。メンバーが伸びやかな歌声やファルセットを響かせ、のっけからオーディエンスをくぎ付けに。また、地底から突き上げるような重低音が響く「FOLLOW」では、炎やスパークラーなどの火の演出が会場を彩り、これぞ“キスマイのライブ”というステージで魅了。

「最高に盛り上がっていこうぜ!」「いくぜ!Are you ready?」と千賀が煽り、「Keep it 100」を皮切りに、歌いながら花道を歩くなど、会場後方へ向かい、早々に全方位のファンとの距離を縮めようとするメンバー。二階堂が「騒いでるか?」「ついてこれるか?」と声をかけると、大きく揺れるペンライトの光。曲の終盤には玉森も「横浜、盛り上がっていこうぜー!」と声をかけるなど熱く盛り上げた。『C’monova』ではリフターを使って上階のファンにも顔を見せるなど、会場を包み込むようにしてオーディエンスの心を一つにしていった。

千賀の「今日さ、俺たちの記念日だってこと分かってるよね?」「今までの公演の中で一番声出してくれ!」というあおりに、ブルーに染まった会場からは大歓声が返ってくる。続いてオレンジ色に照らされた横尾も「みなさんの声、われわれに届けられますか?」と大きく声を張る。「おかえりなさいませ!お姫様」と叫んだ宮田。会場をピンク色に染めて「俺たちもみんなのこと愛してる」と、最後は指ハート。

さらに歌唱が続き、曲の後半には藤ヶ谷が「会いたかった人ー!」と投げかけると、大きな歓声が。「俺も会いたかったです」には、さらなる大歓声が寄せられた。続いて、言葉を発さずに首を傾げる玉森。表情ひとつで引きつけ、「盛り上がってますか?」と投げかける。そして黄色に染まった会場に向けて、Wピースとびっきりの笑顔を振りまいて湧かせた。二階堂が続ける。「どうもキスマイの二階堂です! 舞祭組の二階堂です!」と、ひと際元気のいいあいさつに、大きなレスポンスが響くなど会場の熱気は高まり続けた。

■楽曲ごとにガラリと世界を変える、ファッショナブルなキスマイの世界観

和の雰囲気たっぷりに妖艶な世界観を演出したのが「HEARTLOUD」。本楽曲はTVアニメ「MAO」(NHK総合)のオープニングテーマに起用されており、既に彼らの公式YouTubeでも公開されているように、ストーリー性の高いMVに仕上がっている。今回のステージでは艶やかな“赤”をポイントに、ストーリーに衣装と音楽とを融合させ、流麗でありながらも情熱的。そしてメンバーの大人の魅力が伝わる洗練された世界観で魅了した。

一転、「&Joy」ではジャージを用いたスポーティーかつラグジュアリーなカジュアル衣装で登場。メンバーが息をあわせて、くるくるとフォーメーションを変えながら、全方位に向けてパフォーマンス。このパートに限らず、総じてファッショナブルなステージを創り上げた。

また、後半には花道をランウェイに見立てたファッションショーも組み込まれたのも特徴的だ。今回、衣装を担当したのが玉森。囲み取材では、メンバーそれぞれの衣装の特徴を解説していた。装飾にこだわったと言い、宮田にはベルトのバックルを大胆にあしらった白いセットアップを。二階堂は赤と黒のジップを大量に用いたアシンメトリージャケットで、重量も10キロ近くに及ぶと言う。体を鍛えている二階堂ならではの衣装で、両腕を長袖にしてしまうと相当な重量だと笑いを誘った。

藤ヶ谷は、ハトメをパイピングのように大胆づかいしたベージュのジャケット。前から見るとショート丈だが、バックシルエットは燕尾服のような長いテールが特徴的で、長身ならではの着こなしだ。玉森は、肩幅を大きく設けたネイビーを基調に、ゴールドチェーンを華々しくあしらった大人らしいセットアップ。千賀は鮮やかなピンク色のツイード素材で、スナップボタンをビジューのように取り入れた。グリーンから赤や茶色へとボタニカル風のグラデーションが美しい横尾の衣装には、赤いタグピンを用いて立体的な衣装に。

囲み取材では、横尾のスタイルの良さが話題になり、横尾が「マネジャーさん、モデルの仕事ください!」と呼びかける一幕も。そんな世界にひとつだけの一着を身にまとったメンバーは、メンズコレクションのファッションショーさながらの演出で、衣装軸からも楽しませた。

また、「Rainy Days」は、タイトルにあるように雨の演出が印象的で、ステージを2段構成で使ったほか、彼らを覆うようにシースルーの布がふわりと浮遊する幻想的な演出で魅せた。メンバーのユニゾンが響き、雨の日をドラマチックに描き、世界観たっぷりに届けた。

■MCでは全員が前のめり、15周年のお祝いにサプライズ

今回は、彼らにとって初となる、パフォーマンス曲をスマホ投票して決めるインタラクティブモードを採用するなど、内容盛りだくさんの前半を経て、MCでは、宮田が水分補給を促す。「みんなで乾杯でもしようじゃないか」と、乾杯の音頭を玉森に指名。玉森も「今日は特別な、8月10日。スペシャルな乾杯でいきましょうね」と前置きし、全員がボトルを持ったのを確認したところで、「よし、いきます…乾杯!」と、その絶妙な間とあっさり加減で笑いを誘った。メンバーがツッコミを入れつつも、みんなで水分補給タイム。しばしの沈黙を経て「水分補給大事」と二階堂。メンバーも口々に「ああ!」「生き返った!」などとこぼしていた。

宮田が、藤ヶ谷が後ろを向いて飲んでいることにツッコミを入れると、「太めの(ストロー)を口に入れてるところを見られて恥ずかしい」と告白すると、宮田も「分かる(笑)」と同調していた。一方で横尾は「皆さんも飲みました?」と呼びかけるなど、和やかな時間が続いた。

宮田が改めて「8月10日、Kis-My-Ft2のデビュー日ということで」と切り出すと、メンバーも「ありがとうございます」と口々に感謝を伝える。続けて、宮田が「みなさんがいなかったら僕らステージに立つことができませんし、15年というこの年月をアイドルとして歩み続けることができるのも皆さんのおかげということで、本当にいつも感謝しております」と、メンバーを代表して感謝の気持ちをストレートに伝えた。

その後は、15年前の出来事を振り返るメンバー。当時、メイクの発注ミスがあり急遽、近隣のホテルでウェディング専門のスタッフにメイクを施してもらったことを明かし、「初めてメイクしていただいて、ちょっと新郎みがあったよね」と藤ヶ谷。千賀も「服装も白系だったからね(笑)」と回顧。宮田は「今日はちゃんとメイクさんがいました!」と笑いを誘った。そしてデビュー前は自前のメイクだったと千賀がしみじみとつぶやくと、横尾もヘアアイロンを忘れて貸し合っていたことや、玉森が持っていたアイロンが細くて使いやすいことなど、当時のエピソードが飛び交った。襟足を跳ねさせることが命だったと話す藤ヶ谷に続いて、千賀も「俺は目と目の間に1個(束を)作る」と言えば、会場からも「あぁ!」と懐かしむような反応が。懐かしのエピソードがあふれんばかりに語られた。

2月から続く連続配信楽曲の一つである「HB2U」を披露する直前にはサプライズが。大きなホールケーキの全方位囲むようにいちごを大胆にトッピングしたバースデーケーキが登場。メンバーは驚いた様子で喜んでいた。ケーキには「15」のキャンドルに、キスマイの公式キャラクターのスクリーマーズも。ここではカメラマンが壇上にあがり、客席をバックして記念撮影。15周年の記念日をファンと共に祝った。

ここで、今度はファンに向けて、10月28日にKis-My-Ft2通算12枚目のアルバム発売をサプライズ発表。またしても大きな歓声に包まれた。

■畳みかけるような怒涛のパフォーマンス、大人の魅力が増すKis-My-Ft2

後半は、玉森自ら曲紹介をして、玉森主演ドラマ「マイ・アフェクション」(テレビ朝日系)の主題歌「My Affection」を披露。本楽曲は初週最高DL数を記録した作品で、「誰かを想う」優しくてあたたかい感情を込めた歌詞を、メンバーのボーカル力と表現力で聴かせるキスマイならではのストレートなラブソング。照明に反射する衣装の装飾の輝きも楽曲を彩っていた。
玉森裕太のドラマ主題歌「My Affection」を披露
玉森裕太のドラマ主題歌「My Affection」を披露 / 撮影=阿部岳人


ゆっくりと揺れるペンライトの波が象徴するように、しっとり聴き入るパートを経て、彼らのライブの深部へ。音の高まりと共に会場のクラップも一層激しさを増し、「Rebirth Stage」ではさっきまでの空気感を一変、アグレッシブなHIP HOPでオーディエンスの心を揺さぶる。

ここからさらにギアをあげるようにして人気のマッシュアップ、キスマイ名物の特効祭りへ突入。会場を真っ赤に染め上げ、「A.D.D.I.C.T」からパワフルに展開。重低音に派手な照明が飛び交い、激しいダンスパフォーマンスを披露。キスマイの音の世界を、“浴びる”、“感じる”感覚に近い、熱気あるステージで会場のボルテージは最高潮に。

そして「King King」では再び赤く染まる会場。レーザー、火、音玉、スパークラーと特効も激しさを増し、玉森は曲間に口に指を当てて湧かせ、二階堂も「Let's Go!」と煽り、音のリフレインも相まってリスナーを惑わせるような世界観で魅了した。

アンコールでは「UNISON」、彼らの始まりの曲「Everybody Go」を含めて人気ナンバーを連発。最後の最後までポジティブで、前へと突き進む姿勢で記念すべき15周年のステージを届けた。

ラストはfanくんよりこの日集まったファンに向けて、ドーム公演「Kis-My-Ft2 DOME TOUR 2026-2027 fan IS・・・・・・」決定のお知らせが届く。12月に京セラドーム大阪で、年明け2027年2月には東京ドームでの開催が発表されると、会場を揺らすほどの大歓声に包まれた。アルバムの発売にドーム公演のサプライズ発表と、粋な演出も相まってキスマイのこれからにワクワクさせられる――そんな人々の心に爪痕を残して幕を閉じた。

ライブの後半にこそ激しさを増す、これぞキスマイ!というパワフルさで駆け抜けた約2時間半。今回特に印象的だったのは、キスマイがこれまで鍛え、磨き上げてきたパフォーマンス力と、特効や衣装が織りなすファッショナブルなステージ演出。そしてファンに向けた感謝の気持ちだ。

MCタイムでは、全員が白いマイクを口元に当てていた姿が象徴するように、全員が前のめりで参加していた。ステージ演出も、ド派手な演出は振り切る一方で、足し算だけでは叶わない、そぎ落としてこそ光る、飾り立てずとも輝くというような経験を積み重ねてきたがゆえのセンスに溢れていた。

ダンスに歌という音楽パフォーマンス、オーディエンスからのレスポンスや歓声、C&Rの盛り上がり、シーンに合わせて変わるペンライトの光など、さまざまなエッセンスで完成する彼らのライブ。そして、感謝の言葉と共に伝えられた新アルバムのリリースに、ドーム公演のサプライズ。そんな“先々の約束”に、タイトルに掲げた“fan IS”の意味や、彼らの気持ちが詰まっていた。留まることなく進化を続けるKis-My-Ft2の可能性を大いに感じるライブだった。

撮影=阿部岳人
取材・文=田幸宏美
ラストは「俺たちとみんなでKis-My-Ft2」と叫び、会場が一つに!
ラストは「俺たちとみんなでKis-My-Ft2」と叫び、会場が一つに! / 撮影=阿部岳人

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