現地時間8月10日(日本時間11日)、米メディア『Boardroom』の番組へ、NBAレジェンドのシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)がゲスト出演し、オールスターのスラムダンク・コンテストについて持論を展開した。
現役時代のシャックは216㎝・147㎏の巨漢を活かし、“シャック・アタック”と呼ばれたダンクを中心にペイントエリアを制圧。全盛時にはガードクラスのクイックネスも兼備し、相手リングを何度も強襲した。
1980年代後半はマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)やドミニク・ウィルキンズ(元アトランタ・ホークスほか)といったスーパースターたちがスラムダンク・コンテストに出場。大会を盛り上げてきたのだが、シャックは現在のコンテストをこう非難していた。
「選手で関わることも、ファンでNBAのダンクコンテストを見ることにも、俺は本当にうんざりしてしまった。俺が一番好きだったのは、高校時代に観たドミニク対ジョーダンだった。彼らはどんなダンクでも確実に決めて、ファンを楽しませるショーにして魅了してくれた。そして常に思っていたのは、NBA選手である俺たちに対し、子どもたちや企業の人たちが、そのプレーを観るために大金を払ってくれているということなんだ」
ダンクはバスケットボールにおける花形プレーのひとつ。3ポイントや華麗なアシスト、強烈なブロックなど、観客を惹きつけるプレーはほかにもあるが、ダンクは単なる2点にとどまらず、チームやファンを盛り上げ、相手の戦意を喪失させるほどのインパクトがある。
そのことを熟知するシャックは、今夏にプロダンクリーグの“Dunkman”を立ち上げ、世界へ向けてダンクの価値を再び高めようとしている。
シャックにとって、現代オールスターのスラムダンク・コンテストにおける問題点について、スター選手が出場していないこと、そしてダンクミスが目立つ点を指摘した。
「観客へショーを見せようじゃないか。なにより、ここ15年ほどレブロン(ジェームズ)のようなトップ選手や、俺たちが呼びかけてきたザイオン・ウィリアムソンといったスター選手が、ダンクコンテストへ参戦してくれない状況が続いている。
その一方、(コンテストで)ダンクを3回も4回も失敗してしまう選手がいる。そこで、俺は自分たちでリーグを立ち上げようと考えたのさ。チームのメンバーに『リーグを始めたい』と話したんだ。ネットを見れば、NBAに入るほどの実力はなくても、信じられないようなダンクを決める若者たちがいて、多くの再生回数や注目を集めているからな」 現役では、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)やジャ・モラント(ポートランド・トレイルブレイザーズ)といった名ダンカーが観客を魅了している。ただ、来年の大会でもNBAを代表するアスリートたちが参戦する気配はないため、シャックは独自のリーグを立ち上げたと明かしていた。
「だから、俺はリーグを運営して彼らへ報酬を支払う仕組みが必要だと思ったんだ。イギリスや中国など世界中から24人もの素晴らしいダンカーが集結した。きっと素晴らしいものになるはずだ。NBA選手よりもすごいダンクをする若者たちを、俺は実際に目にしてきた。
ネットで彼らの映像を観てみると、次のシーズンにはまた別の若者が『あれなら自分にもできる、これもできるぞ』と言って台頭してくる。それがこのスポーツの素晴らしいところだ。俺がNBAのオールスターゲームへ出場した時も、日曜日の本戦より、3ポイントコンテストやダンクコンテストが見たかった。でも、ここ15年ほどは酷い内容だった」
現在のスラムダンク・コンテストは、若手選手たちの登竜門という側面が強い。シャックがコミッショナーを務める“Dunkman”が注目を集めることで、その風向きが変わるか注目していきたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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