月9といえば、かつてはフジテレビのキラーコンテンツといえるドラマ枠で、1990年代以降、数々の大ヒットドラマを生み出した。世帯視聴率が30%超えの作品もあったほどだ。
しかしここ数年、若い世代を中心とした「テレビ離れ」のさらなる加速には抗えず、視聴率2桁ケタの獲得すら厳しい状況になっている。
そんな流れを如実に表しているのが、GACKT主演の月9ドラマ「ブラックトリック~裁きを操る弁護人~」だ。8月10日の第5話の平均世帯視聴率は、これまでの放送回でワーストの4.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。その後枠に放送された、28年ぶりに実写ドラマ化した反町隆史主演の「GTO」第5話も、ワーストの3.9%だった。
ちなみに1990年以降の月9史上、最悪の視聴率は、今年6月1日放送回の「サバ缶、宇宙へ行く」(主演:北村匠海)。なんと3.0%だった。
「その数字があったので、『ブラックトリック』の制作サイドにそこまでプレッシャーがかからなかったのですが、ここまで数字が下がってしまえば、月9史上ワースト更新が冗談ではなくなってきた。『GTO』にしても、内容はそこまで悪くないのに右肩下がりで…」(フジテレビ関係者)
もはやドリフの番組とはまったくの別モノに
そして翌日も、フジテレビは衝撃的な現実を突きつけられた。
8月11日の午後7時から放送されたのは「ドリフに大挑戦スペシャル」。かつてフジテレビにおける冠番組がことごとく高視聴率を記録し、こちらもキラーコンテンツだった「ザ・ドリフターズ」の名作コントにゲスト陣が体当たりで挑戦するというもので、これまで何度か放送されている。
今回はアイドルグループCANDY TUNEや狩野英孝、なかやまきんに君らが出演したが、世帯視聴率は3.3%。同時間帯の民放キー局の番組ではテレビ東京をも下回る最下位だった。
「フジテレビが力を入れているのはIP(知的財産)を活用したビジネスで、過去の人気番組もその対象。ドリフは展示会を開催するなどしていますが、メンバー5人のうち存命なのは加藤茶と高木ブーのみです。ともに高齢であまり稼働できないため、ゲスト陣を投入していますが、もはやドリフの番組とはまったく別モノ。視聴者に刺さるはずがない」(テレビ局スタッフ)
この苦境の打開策はなかなか見つかりそうにない。
(高木光一)

