仕事の合間や食後の一杯として、日常的にコーヒーを飲む人は多い。一方で、飲んだ後に胃もたれや胸やけ、胃のムカつきを感じる人もいる。
こうしたコーヒー摂取時の胃の不快感について、日本プロバイオティクス学会が成人女性15人を対象に4週間のアンケート調査を実施した。調査では、LG21ヨーグルトを毎日1個摂取し、胃の症状がどのように変化するかを確認した。
対象となったのは、日常的にコーヒーを飲み、カフェイン摂取時に胃の不快感を自覚している女性。調査期間中はコーヒーの飲用量を平均1日3~4杯程度とし、飲むタイミングも可能な限り一定にした。
胃もたれ、胃のムカムカ感、胃痛・キリキリ感、胸やけ・胃酸が上がる感じについて、症状の強さを0~6の7段階で本人が評価した。
「胃もたれ」は4週間後に大きく変化
4週間後、4つの症状はいずれも調査開始前と比べ、症状スコアが統計学的に有意に低下した。
なかでも変化が大きかったのが「胃もたれ」だ。症状スコア0または1を「ほとんど症状がない」とした場合、その割合は調査開始前の0%から、4週間後には86.7%まで増えた。

グラフを見ると、症状によって変化が表れるタイミングにも違いがある。
「胃もたれ」と「胃のムカムカ感」は摂取開始から1週間後に有意な改善が確認された。一方、「胃痛・キリキリ感」や「胸やけ・胃酸が上がる感じ」は、それより遅く、2~3週間後から変化がみられた。

学会側はこの違いについて、胃もたれやムカムカ感には胃の動きが、胃痛や胸やけには胃酸の影響がそれぞれ関係している可能性があると考察している。
なぜ症状が変わったのか
胃の表面には「胃粘液層」と呼ばれる粘液の層があり、強い酸性を持つ胃酸から胃粘膜を守る役割を果たしている。
学会側は過去の研究などを踏まえ、LG21乳酸菌が胃粘膜に働きかけることで、このバリアー機能を補強した可能性を挙げている。また、ヨーグルトに含まれる乳タンパク質が胃粘膜の表面を覆い、刺激から守る作用も考えられるという。
一方、コーヒーに含まれるカフェインは胃酸分泌を刺激する。コーヒーを飲んだ際に胃の不快感が出やすい人では、こうした刺激を感知する神経が敏感になっている可能性もあるとしている。
学会側では、今後は対象者数を増やし、プラセボ群を設けたランダム化比較試験などによる検証が必要としている。
今回の調査は、コーヒーによる胃の不快感と食生活との関係を考える一つのデータといえる。今後、より大規模で客観的な研究によって同様の結果が確認されるかが注目される。

