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「こども誰でも通園制度」で利用相談が前年比135%に!大原野こども園が目指す地域の子育て支援とは

「こども誰でも通園制度」で利用相談が前年比135%に!大原野こども園が目指す地域の子育て支援とは

保護者の就労状況にかかわらず、未就園児が保育所や認定こども園などを利用できる「こども誰でも通園制度」

2026年度から全国で本格実施される中、京都市西京区の「大原野こども園」では、利用に関する相談件数が前年比135%に増加しています。

今回は、社会福祉法人 大原野児童福祉会 大原野こども園 園長・理事長の櫛引雄一さんに、利用者が増えている背景や子どもたちに見られる変化、制度を通じて目指す地域の子育て支援についてお話を伺いました。

 

地域とともに歩んできた「大原野こども園」とは

京都市西京区にある「大原野こども園」は、1980年に「大原保育園」として開園。2015年から幼保連携型認定こども園へ移行。

櫛引雄一さんは3代目の園長であり、長年にわたって地域とのつながりを大切にしながら、子どもたちの成長や子育て家庭を支えてきました。

同園では、以前から実施してきた「一時預かり」に加え、2026年度から全国で本格的に始まった「こども誰でも通園制度」にも対応しています。

一時預かりが冠婚葬祭や保護者のリフレッシュなど、保護者側の事情に応じて利用する制度であるのに対し、こども誰でも通園制度は、保育所などに通っていない子どもが集団生活を経験し、発達につながる機会を得ることを目的としている点が大きな違い。

櫛引さんによると、予約方法などが似ていることから両制度の違いはまだ十分に浸透していない一方、大原野こども園では口コミなどを通じて理解が広がり、利用者も増えているとのこと。

京都市では月12時間まで利用でき、子どもが家庭とは異なる環境でさまざまな経験を積むきっかけとして活用されています。

 

「こども誰でも通園制度」の認知拡大で大原野こども園への利用相談が前年比135%に

「こども誰でも通園制度」の全国制度化を受け、大原野こども園では利用を希望する家庭からの相談が増加。

利用相談件数は前年比135%となり、現在では断らざるを得ないケースも出ているといいます。

園では保育室を拡充したことで受け入れ可能な人数が増えたことも、相談件数増加の背景にあるそう。

櫛引さんは制度について、

「『そんな制度があったんですか』『予約したいけど、どうしたらいいですか』というところから、まずは気づいてもらうことが全国的にも必要だと思います。」

と語り、こども誰でも通園制度のさらなる認知拡大の必要性を指摘します。

利用を検討する保護者から寄せられるのは、子育てそのものに関する悩みが中心なのだとか。

核家族化が進み、身近に相談できる人がいない家庭も少なくありません。

子どもの成長を周囲と比べて「自分の子は大丈夫だろうか」と不安を抱えたり、気軽に相談できる保護者同士のつながりがなかったりするケースもあるそう。

一方で、受け入れ人数を増やすだけでは、子どもが安心して過ごせる環境を維持できなくなる可能性もあります。

櫛引さんは、保育士の配置や保育室の広さを考慮しながら「預かるだけ」の場所にならないことを重視。

「最近はお断りすることが増えているぐらいなんです。お部屋の広さとかを考えると、子どもが過ごす環境が、ぎゅうぎゅう詰めになって『預かるだけのお部屋』になってしまうんじゃ、この事業をやる意味もありませんからね。」

と語るとともに、限られた枠の中でも、できるだけ多くの家庭が利用できるよう予約を調整していると話しました。

 

子どもの主体性を育み、地域に必要とされる「子育て支援拠点」へ

「こども誰でも通園制度」は、保護者を支えるだけでなく、子どもにとって家庭とは異なる環境や人と関わる機会にもなっています。

実際に大原野こども園では、家庭では苦手だった食べ物でも、周囲の子どもたちが食べる姿を見て挑戦するようになったり、在園児と一緒に遊ぶ中で新しい関係を築いたりする姿が見られるそう。

また、定期的に園で過ごすことで生活習慣にも変化が生まれ、家庭での生活リズムにつながるケースもあるといいます。

同園が保育の中で大切にしているのは、子ども自身の“主体性”。

櫛引さんは、

「一時預かり、誰でも通園、一般入園に関係なく、一番重視しているのは子どもの主体性を伸ばすことです。」

と話し、子どものやる気や意欲、自信につながる言葉がけや環境づくりに取り組んでいます。

今後は、園だけで子育てを支えるのではなく、地域とのつながりもさらに広げていく考え。

地域の高齢者と子どもたちが一緒にかかしを作るなど、大原野ならではの地域資源を生かした交流にも取り組んでおり、家庭が気軽に足を運べる場所を目指しています。

櫛引さんは、

「何かしら定期的につながりがあれば、保護者がSOSを出したときにも受け止められる。必要とされる地域の子育て支援拠点にしていきたいと考えています。」

と今後についてコメント。

そして、子育て中の保護者に向けて、

「子育てに正解もないけれど、間違いもないと思うので、ぜひ楽しんでほしい。子育て支援拠点と関わることで、楽しむためのヒントも見つかると思います。」

とメッセージを送りました。

「こども誰でも通園制度」の広がりによって、大原野こども園は子どもが新たな経験を得る場所であると同時に、保護者と地域をつなぐ身近な子育て支援拠点として、これまで以上に重要な役割を担っていきそうです。

子育てに悩んでいたり、身近に相談できる人がいないと感じていたりする方は、櫛引さんの言葉にあるように「こども誰でも通園制度」を活用してみてはいかがでしょうか。

配信元: TORSO JACK

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