間もなく本戦が開幕する男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズ「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ/ハードコート)は、現地12日にシングルス予選決勝が行なわれ、今季限りでの現役引退を表明している元世界ランキング4位の錦織圭(現467位)が登場。予選第6シードのマルコ・トルンゲリッティ(アルゼンチン/現90位)と対戦したが、6-4、5-7、3-6で惜敗し、本戦進出はならなかった。
36歳の錦織は引退発表後3度目の公式戦出場となった今大会に予選ワイルドカード(主催者推薦/WC)で参戦。1回戦では予選第14シードのフランシスコ・コメサーニャ(アルゼンチン/同107位)に6-4、1-6、7-5で競り勝ち、本戦入りに王手をかけていた。
予選決勝で対峙したのは、今年4月に自己最高の世界ランキング76位を記録し、錦織と同じ36歳にしてキャリア初のトップ100入りを果たしたベテランのトルンゲリッティ。両者は2019年の全米オープン1回戦で1度だけ対戦しており、この時はトルンゲリッティが第2セット途中で棄権し、錦織が勝利している。
約7年ぶりの顔合わせとなった試合は悪天候により大幅に遅れて開始。伸びのあるストロークを軸に3-0とリードした錦織は、自身のサービスゲームで2度のブレークバックを許して追いつかれるも第9ゲームを再びブレークし、サービング・フォー・ザ・セットとなった直後の第10ゲームをキープして第1セットを先取した。
続く第2セットも互いに2度ずつブレークを取り合う展開となったが、ここでは錦織が第12ゲームで3度目のブレークを奪われセットオールに。得意のファイナルセットで巻き返したい錦織だったが、リターンゲームで2度のブレークを許し、2時間30分で力尽きた。
この試合、錦織は課題のサービスで最速190キロをマークし、25本のウイナーを奪った他、ネットプレーも71%(10/14)の高い確率で決めるなど持ち味を発揮。しかしアンフォーストエラー(自滅的ミス)はウイナー数の約2倍にあたる48本を記録し、要所で精彩を欠いた。またブレーク直後のサービスゲームを落とす場面も目立ち、第2セット以降は思うように主導権を握れなかった。
なお現時点で錦織は今月末に開幕する四大大会「全米オープン」(8月30日~9月12日/アメリカ・ニューヨーク)で大坂なおみ(現13位)との混合ダブルスに出場を予定している一方、男子シングルスのエントリーリストには名を連ねていない。現ランキングでは予選への出場も難しく、シングルスでプレーするには本戦、もしくは予選のワイルドカードを得る必要がある。今後の動向が注目される。
文●中村光佑
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