阪神と巨人による真夏の天王山、第1弾は阪神の3戦圧勝に終わった。これで2021年から6年連続で巨人戦のシーズン勝ち越しを決めたが、
「東京ドームで10勝(2敗)。本塁打が出やすいとされるこの球場での3戦で、計9発も打ちました」(阪神担当記者)
チーム史上初となる連覇が見えてきた。藤川球児監督も余裕の表情で言う。
「選手たちが躍動してくれてよかった。いい形かなと思う」
首位固めへ視界良好といえるかといえば、実はそうではない。その理由のひとつは藤川監督自身にあるのだ。
この試合(3戦目)でも1回に森下翔太が2試合連続となる死球に対し、真っ先にベンチを飛び出して激昂する場面があった。試合後には「勝負事だから?」という質問に「おっしゃる通りです」とだけコメントして、表情は固かった。
主力選手にもしっかり休養をあてて、選手第一の方針を貫くのは藤川イズムだが、阪神OBを含めたお歴々には、その評価は決して高くない。死球を受けた際に監督自ら「キレる」態度に、
「チームの強打者が内角攻めにあうのは、プロなら当然のこと。長嶋さんや王さんだってそれを乗り越えて、阪神と戦ってきた。にもかかわらず、監督がマスコミに向かっていろいろ文句を言うのはフェアではない」
そう斬り捨てるOBもいる。
藤川監督とは師弟関係にもある岡田彰布前監督(現・オーナー付顧問)もドームでの3連戦前のイベントで「今年は最後までわからへんで」と釘を刺していた。今回、3連勝しても、
「他の4球団にやられる可能性は十分ある、と話していました」(前出・阪神担当記者)
あとをたたない「不可解采配」に「動きすぎや」の苦言
かねてから指摘される、藤川監督と担当記者との微妙な関係は継続中で、
「とにかく話がつまらない。阪神が強くても、藤川監督で1面の見出しはとれない」(スポーツ紙記者)
今季の藤川監督は「不可解采配」があとをたたない状況が続いている。前半戦の総括で、
「よほどのことがない限り、その間の指揮は任せる」(秦雅夫オーナー)
と来季の続投が内定しているが、後半戦では8月7日の中日戦で8回無失点だった才木浩人の交代を決めて、9回二死から逆転負け。打順の入れ替えも続いており、岡田オーナー付顧問からは「少し動きすぎや」という指摘を受けている。
さらに問題なのは、異常気象の影響もあり、阪神は雨天中止のゲームが続出したこと。その影響で9月には7連戦が組み込まれ、まだ暑さが残る屋内球場では東京ドームでの巨人戦(9月12日)の1試合しかない。
昨年は独走Vを決めた阪神だが、悲願の連覇の道はまだまだ山あり谷ありなのである。
(小田龍司)

