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“レブロン以前”のNBAトップオールラウンダーが語るキャリアの後悔と、時を経て得た気づき「自分自身を褒めてあげるべき」<DUNKSHOOT>

“レブロン以前”のNBAトップオールラウンダーが語るキャリアの後悔と、時を経て得た気づき「自分自身を褒めてあげるべき」<DUNKSHOOT>

近年のNBAはハイペース化とともに、ポジションレス化が進んでいる。オールラウンダーも当たり前の時代となったが、レブロン・ジェームズ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)が出現する以前にその筆頭格だったのが、グラント・ヒル(元デトロイト・ピストンズほか)だ。稀代の万能戦士が、自身のキャリアにおける後悔を吐露している。

 1994年のドラフト全体3位指名でピストンズ入りしたヒルは、1年目からエースの座に就き、いきなりオールスターに出場。平均19.9点、6.4リバウンド、5.0アシスト、1.77スティールをあげてダラス・マーベリックスのジェイソン・キッドとともに新人王に輝いた。

 翌シーズンからは5年連続で平均20点超え、1999-2000シーズンにはキャリアハイの平均25.8点をマーク。リーグを代表する看板選手として君臨した。

 しかし、オーランド・マジックへ移籍した2000年に足首を骨折。以降は度重なる足首の故障に苦しめられ、徐々に輝きを失っていった。2007年に加入したフェニックス・サンズではロールプレーヤーとして5年間奮闘するなど、40歳までプレーを続けたが、2013年、最後はロサンゼルス・クリッパーズで静かに引退した。
  2018年にバスケットボール殿堂入りを果たしているヒルだが、ケガさえなければ、NBA史において今以上の地位を築いていたことは間違いないだろう。

 人気ポッドキャスト番組『ALL THE SMOKE』に出演した際、2021年に発表され、自身は選出されなかったNBA75周年記念チームについて言及した。

「自分にはレガシーを残すチャンスがあった。そして、ある程度は残せたと思っている。素晴らしいキャリアだった。ただ、本当の意味で“特別中の特別”になれるチャンスがあったんだ。

 NBA75周年記念チームが発表された時、(選ばれなかったメンバーとして)T-MAC(トレイシー・マッグレディ)やヴィンス(カーター)、ドワイト(ハワード)、カイリー(アービング)たちの名前が挙がっていた。どこか自分を守るために『まあ、わかる。私はケガをしたし、最後まで全盛期を全うできなかったから』と言い聞かせていた。バスケットボール殿堂は大学時代の実績も考慮されるから入れたけれど、NBAでの実績だけを切り取れば、あのリストに入るには十分ではなかったんだと、自分を納得させていた」

 もっとも、その後に強烈に悔しさを味わう出来事があったという。「(2022年に)クリーブランドで開催された(75周年の)オールスターゲームの会場に仕事で行った時にこみ上げるものがあったんだ。自分でも驚くほど感情的になってしまって...もちろん表には出さないようにしたけど、心の中では『クソッ、自分もあそこに立っているべきだったのに』と感じていた。

 思い返せば25年前、50周年記念オールタイムチームが発表された時も、私はあの会場にいた。その時、自分に誓ったんだ。『もしまたこんな機会があるなら、次は絶対に自分が選ばれるんだ』とね。名を連ねた選手たちは選ばれるべくして選ばれたし、私の兄弟のような友人たちだ。でも、同じ時代を戦ったレイ(アレン)やレジー(ミラー)を見た時、『現役時代の自分は、彼らを圧倒していたんだぞ』という思いがよぎってしまった。まだ自分の中に、整理しきれていない思いがあるんだろうね」
  ヒルのキャリアを語る上で、度重なるケガは避けては通れない出来事だが、「最後に良い形で終えられたことは特別だった」と振り返る。

「自伝を書く過程で学んだことのひとつは、『成功した時には、それをしっかり祝わなければならない』ということだ。人生に保証なんてないんだから、お互いを称え合い、自分自身を褒めてあげるべきなんだ。

 私はデトロイト時代、それができなかった。傲慢に聞こえるかもしれないが、自分がどれほど優れた選手だったかを、当時の自分は理解していなかった。なぜなら、勝てていなかったからだ。私はずっとアイザイア(トーマス)の影を追いかけていた。優勝するまでは、自分に“成功を祝う許可”を出せなかったんだ。でもようやく、『自分もなかなか良い選手だったじゃないか』と肯定できるようになった」

 ヒルは、今なお自身の現役時代のプレーを覚えてくれているファンへの感謝を忘れなかった。

構成●ダンクシュート編集部

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配信元: THE DIGEST

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