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【岩本輝雄】“行くふり”をして“行かない”レイソル。こういうのはジャブで効いてくる。そしてやっぱり熊坂光希の存在感が大きいなと思った

【岩本輝雄】“行くふり”をして“行かない”レイソル。こういうのはジャブで効いてくる。そしてやっぱり熊坂光希の存在感が大きいなと思った


[J1第2節]東京V 1-3 柏/8月14日/MUFGスタジアム

 レイソルがヴェルディに3-1で逆転勝ち。開幕の水戸戦に続く勝利で、開幕2連勝。上々のスタートを切ったね。

 開始2分に先制されたけど、11分に遠藤渓太が同点弾。タイスコアで迎えた後半の65分に瀬川祐輔が逆転弾、82分に久保藤次郎がダメ押し弾。快勝だったと思う。

 先手を取られたとはいえ、レイソルは慌てなかった。ボールを握りながらも、そこまで前からゴリゴリ行くわけでもなく、決して無理はしない。

 うまく強弱をつけるというか、“行くふり”をして“行かない”。強引に仕掛けようと思えばできるけど、相手を下げさせてから、マイナスにパスして、ボランチを経由して逆に展開したりする。

 常に選択肢を2つ以上、持ちながら、相手を揺さぶる。こういうのはジャブで効いてくるんだよね。実際、後半に2点を決めているから、ちょっとずつダメージを与えていたんだと思う。

 熟練のパスサッカーを見せるなかで、やっぱり熊坂光希の存在感が大きいなと思った。185センチとサイズのあるボランチは、球際の強さと読みの鋭さでヴェルディの攻撃の芽を素早く摘んでいた。これは味方からすると本当に楽だよ。

 ビルドアップでも頼りになる。レイソルの3バックは、左右のどちらかが高い位置を取って、熊坂が落ちて3枚になる。その変形がスムーズだから、相手も掴みづらいんだよね。
 
 攻守の両局面で熊坂が印象的だった一方で、百年構想リーグでは少し課題と思われていた左サイドは、遠藤がハマりそうだよね。

 そうなると右サイドも活きてくるから、左右のバランスも整ってくる。攻撃のキーマンでもある久保の調子が良さそうなのは好材料だ。

 瀬川や渡井理己ら途中出場の選手も、チームのプレーレベルを維持する働きぶり。それでもまだ細谷真大や手塚康平など実力者がいるからね。

 戦力は充実しているし、サッカーのスタイルもリカルド・ロドリゲス監督のもと、しっかり落とし込まれている。そのうえで結果がついてきているだけに、今季のレイソルはかなり期待できるんじゃないかな。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、54歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。神奈川県3部リーグの「FIVESTAR」で監督兼プレーヤーを務める。

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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