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ウクライナが「ロシア版Amazon」を執拗にドローン爆撃する深い理由…巨大倉庫の破壊がロシア国民の心理を揺さぶる!

ウクライナが「ロシア版Amazon」を執拗にドローン爆撃する深い理由…巨大倉庫の破壊がロシア国民の心理を揺さぶる!

 ロシアによるウクライナ侵攻開始から4年半。出口の見えない戦争は、さらに攻撃の規模を拡大させている。
 日本時間8月16日、ウクライナ軍はロシア国内に向けて、大規模なドローン攻撃を実施。ロシア国防省は全土で822機を迎撃したと発表し、モスクワ州知事も同州を狙った攻撃として過去最大級だったと説明した。

 モスクワ州では83歳の男性が死亡し、複数の負傷者が発生。さらに首都から約45キロ南に位置するコレディノでは、ロシア最大のネット通販企業「ワイルドベリーズ」の巨大倉庫が炎上して、大量の黒煙が立ち上った。
 同社の物流拠点が狙われるのは、今回が初めてではない。7月中旬以降、ロシア各地の倉庫が相次いでドローン攻撃を受けているのだ。

 なぜウクライナは通販企業を執拗に狙うのか。国際情勢を分析する軍事アナストが語る。
「ウクライナ側は、ワイルドベリーズの倉庫が防弾具や無線機、ドローン関連部品など、ロシア軍へ物資を送る物流網の一部になっていると主張しています。ただ、軍需物資を壊すこと以上に大きいのが、ロシア国民の心理を揺さぶる効果なのです」

「なぜ自分たちの荷物まで届かないのか」と国民に考えさせる

 ワイルドベリーズは、ロシアのネット通販注文の半数以上を扱う「ロシア版Amazon」。数十万の中小業者が出品し、衣料品から化粧品、家電、食品まで国民生活に深く入り込んでいる。
「日本でいえば、Amazonの配送センターが各地で次々に無効化されるようなものです。荷物が届かないだけでなく、出品業者は在庫を失い、補償を受けられるかどうかも分からない。値上がりや配送遅延が起きれば、それまで戦争を遠い前線の出来事と考えていた一般家庭まで、生活への影響を実感することになります」(前出・軍事アナリスト)

 油田や軍需工場への攻撃なら、ロシア政府は「軍事目標を狙われた」と説明できる。だが日用品を注文する通販網が破壊されれば、国民の不満は政府へと向かいかねない。
「ウクライナが狙っているのは、軍の補給遮断だけではありません。『なぜ戦争がいつまでも終わらないのか』『なぜ自分たちの荷物まで届かないのか』と国民に考えさせることです。物流拠点への攻撃は、ロシアの日常生活へ戦争を持ち込む心理作戦でもある」(前出・軍事ジャーナリスト)
 届かなくなる荷物が、戦争の現実を国民に突きつけているのだ。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

配信元: アサ芸プラス

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