8月17日に公表された世論調査の結果により、トランプ米大統領の支持率が33%と、第2次政権で最低を更新したことが明らかになった。2025年1月の就任直後には47%の支持率があったが、その後に勃発した対イラン軍事作戦の泥沼化で国家予算が圧迫され、ガソリン価格の高騰で、今年4月には支持率が34%まで低迷していた。
今回はそれをさらに下回る結果とあって、11月に中間選挙を控えた与党共和党内には、大きな動揺が広がっている。
崖っぷちに立たされたトランプ大統領は突如、SNSに謎の投稿を行った。北朝鮮の金総書記と並んだ合成写真とともに、こう綴っている。
〈金正恩氏と私はとても仲がいい!〉
さらにホワイトハウスで記者団を前に「金総書記が対話要請に応じた」と語ったものの、金氏がいつ、どのような方法で応じたかについての言及はまったくなし。まるで「別れた元カノに執着する男」のような、みじめな姿が浮かび上がることとなった。
振り返ればトランプ大統領は第1次政権時の2018年6月、シンガポールでの会談を皮切りに、2019年2月にはベトナム・ハノイで、そして2019年6月には自ら訪朝し、金総書記と軍事境界線上で対面している。現職のアメリカ大統領として初めて、軍事境界線を越えて北朝鮮側に足を踏み入れたことが、世界に衝撃を与えた。
しかしその後、両者は決別。近年は金総書記から完全にソデにされている。
「今回の未練タラタラな投稿には、共和党関係者の間からも『いよいよトランプ劇場のフィナーレが近づいてきたようだ』という冷静な指摘が出ています」(外信部記者)
「助けてくれないか」に「遠慮します」きっぱり
泥沼化するイラン戦争で国民の不満が爆発する中、経済政策への評価が民主党に逆転された今、トランプ大統領に残された唯一の武器が、天敵である北朝鮮との「外交演出」だったというわけだ。
そんなトランプ大統領は会見で、韓国の李在明大統領との電話会談にも言及。イラン問題について「助けてくれないか」と韓国の支援を求めたが、李大統領から「遠慮します(No thanks)」と一蹴されたとして、
「3万9000人も守ってやってるのに!」
と声を荒らげる場面も。
ただ、韓国に駐留する在韓米軍は約2万8500人で、1万人以上の水増し。これには記者から失笑が起こったという。
突如として金総書記を「私は彼を理解している。彼も私を理解している。私は彼とうまくやっている」と祭り上げたトランプ氏。北朝鮮の独裁者は、トランプ大統領からのラブコールをどう聞くのだろうか。
(灯倫太郎)

