
ドバイでは8月3日から30日まで、市内の参加店が指定メニューを一律10ディルハムで提供する「10 Dirham Dish」が行われている。ドバイ・サマー・サプライズの一環で、今年は170を超えるレストランが参加し、対象は700か所以上。高級店のイメージもある街で、10ディルハムという分かりやすい価格を入口に、普段とは違う店を試してもらう仕掛けだ。
■ 予約もクーポンもいらない
利用方法はシンプルで、参加店に入り、その店が用意した10ディルハム対象メニューを注文する。事前予約やクーポン、専用アプリは必要ない。対象はモール内の飲食店だけでなく、カフェ、フードホール、街なかのレストランまで幅広い。
2026年の例では、The Noodle Houseのチキン・シューマイ、Shake Shackのニューヨーク・プレーン・ホットドッグ、Pret A Mangerのアメリカーノとパステル・デ・ナタのセットなどが10ディルハムで提供されている。マンゴーや抹茶のビンス、ジェラート、アイスキャンディーといった暑い季節向けの甘味も対象だ。
さらに、イラク風のケバブサンド、インドのパブ・バジ、モモなど、ドバイの多国籍な食文化を感じられる品も並ぶ。ひとつの料理を安くするだけでなく、「次は別の国の味を試してみよう」と店を巡らせる設計になっている。
■ 値引きが街歩きのきっかけになる
通常の割引キャンペーンは、同じ店での購入額を増やすことが目的になりやすい。一方、この企画では店ごとに対象メニューが異なるため、少額で複数の店を試す楽しみが生まれる。買い物の途中に一皿、別のモールでデザートというように、食事そのものが街を移動する理由になる。
また、価格が一律10ディルハムなので、初めての店でも予算を決めやすい。観光客にとっても「値段が分からない店に入る」心理的なハードルを下げる効果があるだろう。
ただし、店舗によっては店内飲食限定など独自の条件が設定される場合がある。参加店と対象料理は公式の案内や提携リストで確認してから訪れるのが安心だ。
真夏は屋外を長時間歩きにくいドバイだが、冷房の効いたモールやカフェをつなぎながら食べ歩くなら、暑さを避けつつ街の多様な味を知ることができる。単なる値下げではなく、夏の都市体験そのものをつくる食のキャンペーンになっている。
