最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
世界が注目する“日本ロケ”…俳優・平岳大と「TOKYO VICE」プロデューサーが語る、魔法のような魅力とは?

世界が注目する“日本ロケ”…俳優・平岳大と「TOKYO VICE」プロデューサーが語る、魔法のような魅力とは?

アジア全域におけるロケ地の多様性と魅力を発信することを目的に、MPA APAC(モーション・ピクチャー・アソシエーション アジア太平洋)が主催し、2度目の日本開催となる「ロケ地紹介ショートフィルム・コンペティション JAPAN2026」。このたび本コンペのアンバサダーを務める俳優の平岳大と、プロデューサーのアレックス・ボーデンが“日本ロケ”の魅力を語るインタビューが到着した。

手厚い制作インセンティブ(助成・支援制度)に加え、世界トップクラスの技術力を持つ撮影スタッフ、そして多種多様で魅力的なロケーションを誇る日本は、アジアにおいてもっとも魅力的な映画撮影地のひとつとして急速に注目を集めている。近年では「TOKYO VICE」や「SHOGUN 将軍」といったドラマシリーズ作品から、『レンタル・ファミリー』(24)などの映画など、様々な国際的な話題作で、あらゆる日本の風景が用いられている。

■「日本はハリウッド映画の“次の目的地”になりうる」(平岳大)

東京の芸能一家に生まれ、現在は海外を拠点に活躍しながら「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」や『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(25)などの大作に相次いで出演。「SHOGUN 将軍」では第76回エミー賞の助演男優賞にノミネートされた平。そんな彼がこれまでめぐったロケ地のなかで特に強く印象に残っている場所の一つとして挙げるのが兵庫県姫路市にある圓教寺(書寫山圓教寺)。『関ヶ原』(17)と『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』(22)の撮影でこの場所を訪れたそうだ。

「SHOGUN 将軍」でエミー賞にノミネートされた平岳大(写真右)
「SHOGUN 将軍」でエミー賞にノミネートされた平岳大(写真右)

「ハリウッドと日本の作品では、演出やロケーションの映し方がいかに違うかが実におもしろいんです。ハリウッドは、とにかく絢爛豪華。異国情緒あふれる日本の提灯や鮮やかな色彩を盛り込んできます。一方で日本の制作陣は、シックでなるべく控えめで落ち着いたトーンに抑えようとします」と、同じロケ地であっても製作国や撮影スタッフによって異なる顔を持つことをアピールする。

ロケーション撮影においては地元の関係機関や地域との調整が課題になることもあるが、それについて平は「地元の人々との接し方さえわかっていれば、自ずと道は開けます」と“対話”が必要不可欠であることを語る。そのうえで、昨今の円安傾向や撮影受け入れへのオープンな姿勢、魅力的なロケーションなどを理由に「日本は多くのハリウッド映画にとって、“次の目的地”になりうるはずです」と期待を寄せた。

■「正解とは、最善であるやり方のこと」(アレックス・ボーデン)

一方、ほぼ全編を日本で撮影したことで話題を集めた「TOKYO VICE」のプロデューサーとして知られるボーデン。イギリス出身の彼は学生時代に語学カリキュラムの一環としてドイツ・ベルリンで過ごしながら、あらゆる制作現場を経験。卒業後に現地へ移住してからは、イギリスとの国際共同製作に携わるようになり、これまで40か国以上で働いてきたという。

「私にとって、それは初期の重要な教訓となりました。国が違えばやり方も異なり、それを無理に変えようとする必要はない。自分のやり方が絶対的な正解というわけではありません。正解とは、そのプロジェクトにとっても、その土地にとっても、最善であるやり方のことなのです」。そうして培われたノウハウが活かされたのが、「TOKYO VICE」の現場。コロナ禍の渡航制限によって来日できるスタッフ数が限られるなか、立ち上がった日本の撮影クルーの質の高さにボーデンは賛辞を送っていた。

ほぼ全編日本ロケで制作された「TOKYO VICE」を振り返ったアレックス・ボーデン
ほぼ全編日本ロケで制作された「TOKYO VICE」を振り返ったアレックス・ボーデン

そんなボーデンは、日本で比較的撮影がしやすかったローケーションとして「寺社仏閣」を挙げる。「2つのシーズンを通して、いくつかのお寺や神社で撮影しました。私有地であり、広大な敷地を持っていることが多いからです。日本でのロケ撮影で常に意識することの一つは、日常生活の邪魔にならない場所を見つけることです」と明かし、なかでも葬儀のシーンで使用された神奈川県藤沢市の龍口寺について「息を呑むほどすばらしい場所だった」と振り返る。

また同作では歌舞伎町のゴールデン街やバッティングセンター、ホテルオークラといった名所に加え、レトロな雰囲気がただよう赤羽のような穴場も活用されたという。「ジェイク役のアンセル・エルゴートは、赤羽という街に本当に馴染んでいました。プライベートな時間の多くをそこで過ごし、街と親しくなっていったんです。実際にそこに泊まり込んでいたほどで、もちろんお気に入りのラーメン屋もありましたよ」。

ほかにも埼玉県や横浜市といった首都圏近郊での撮影はもちろん、シーズン2では真冬の雪深い長野県の山あいでも撮影を敢行。「長野に撮影に入った時、山々は一面の雪で覆われており、まさに理想的な撮影となりました」と振り返り、「セットではなく本物のロケーションに物語の世界観を馴染ませることができたのは、あらゆる意味で大きな成果でした」と、ロケーションだからこそ実現できた完成度の高さに手応えをのぞかせる。

それを受けて平も「画面上ではセットでも問題なく見えるかもしれませんが、すべてが本物であるときは観ている方々にも伝わるものです。その場所に辿り着くまでの道のりや空気感、佇まい、その場所を守っている方々、そういったすべてが自分をまったく違う世界へと引き込んでくれるのです」と、演者側の視点からロケーション撮影がもたらす“魔法”のような魅力を語っていた。

【写真を見る】60秒から90秒の映像作品で、賞金は2000ドル!とっておきの日本をカメラに収めて世界に発信してみては?
【写真を見る】60秒から90秒の映像作品で、賞金は2000ドル!とっておきの日本をカメラに収めて世界に発信してみては?

「ロケ地紹介ショートフィルム・コンペティション JAPAN2026」は、9月7日(月)まで応募受付中。受賞者は10月26日(月)に開幕する第39回東京国際映画祭の期間中に発表される予定となっている。公式ホームページで詳しい応募資格・条件をチェックし、日本のとっておきの場所を世界に向けて発信してみてはいかがだろうか。

構成・文/久保田和馬
配信元: MOVIE WALKER PRESS

あなたにおすすめ