テレビ東京系ドラマ24『ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-』で、細田佳央太が3話にわたって登場する龍介を演じる。本作は、世界的ホラー漫画家・伊藤潤二の作品をオムニバス形式で実写化する連続ドラマ。細田が出演するのは「四つ辻の美少年」「悩む女と影」「絶叫の夜」の3エピソードだ。ホラー・オカルト作品は初挑戦だったという細田に、役柄や撮影で意識したことを聞いた。
「自分で自分を追い詰めてしまう不遇な男の子」
――今回演じる龍介の役どころを教えてください。
細田佳央太:僕が演じた龍介は、“辻占”という風習、いわゆる占いですよね。その風習に対して、正義感から「止めなきゃ」と動き出し、その原因が何なのかを突き止めようとしていく人物です。ただ、そこに突っ込んでしまったがために、周りの人がどんどんおかしくなっていったり、その影響を受けて彼自身もちょっと追い込まれていったりする。自分自身で自分を追い詰めてしまうところもある、不遇な男の子の役です。
「龍介と、どんどん距離が近い人がおかしくなっていく」

――3話にわたって龍介を演じます。話数を経るごとに、龍介の精神状態も変わっていくのでしょうか。
細田:精神状態は分かりやすく変わっていきます。最初は名前も忘れていたクラスメイトで、次に自分の親友、最後は自分が好きだった人というように、変わっていく人と龍介との距離がどんどん近くなっていく。それによって「早く止めなきゃいけない」という焦りも強くなりますし、周りの人が巻き込まれておかしくなっていく中で、自分自身もおかしくなってしまうんじゃないか、と思ってしまうような精神状態になっていく。話数を重ねるごとに、どんどん追い込まれていきます。
「苦手だからこそ、挑戦してみたいと思いました」
――伊藤潤二作品特有の、じわじわと日常が侵食される恐怖を演じるうえで意識したことはありますか。
細田:僕自身、ホラーやオカルト作品というジャンルが初めてでしたし、得意でもないので、作品自体もあまり見たことがなかったんです。ただ、演じている側のリアクションを見たお客さんが驚いたり、ドキドキしたりするということは聞いていましたし、なんとなく分かってもいました。だから、そこは監督に甘えました。「初めてなので、リアクションも含めて、お芝居のプランニングも含めて、どうしたらより怖がらせられるか、細かなことでもいいので演出してくださるとうれしいです」ということは、衣装合わせの段階で伝えさせていただきました。
――長いキャリアの中で、ホラーが初めてだったというのは意外です。避けていた部分もあったのでしょうか。
細田:避けていたというより、苦手だと思っていたから、作品とのタイミングが合わなかったんだと思います。嫌いではないんですけど、得意ではない。だからこそ今回、初めて挑戦するという意味でも、やってみたいと思いました。実際にやってみて分かったこと、収穫できたこと、課題も含めて感じたことがありました。それは今後、生かしていかなきゃいけない部分ですし、もしかしたらホラーをやらないと良くならないものでもあると思うんです。今後は、演技の幅を広げたいという意味でもホラー作品もやっていきたいなと思いました。
「ホラー初挑戦で、作品に合う質感を探っていました」
――今回、役作りで苦労した点はありますか。
細田:やっぱりお芝居の大きさみたいなところですね。この作品に入る前にちょうど舞台をやっていたんです。それもあって、最初は少しふわふわした状態でお芝居をしていた感じがありました。舞台の声と映像の声では出し方が全然違うので、「この声の大きさでいいんだっけ?」とか、「変なクセがついていないかな」「変にこなそうとしていないかな」という探り方をずっとしていました。ホラー初挑戦ということも含めて、どういう質感がこの作品に合うのかを探っていた感覚がありました。

