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フードデリバリー「menu」撤退! 韓国の黒船「ロケットナウ」が持ち込んだ「送料無料・店頭同額」ドロ沼戦争の結末

フードデリバリー「menu」撤退! 韓国の黒船「ロケットナウ」が持ち込んだ「送料無料・店頭同額」ドロ沼戦争の結末

 国内のフードデリバリー市場から、またひとつサービスが消える。KDDIは子会社が運営する「menu」を9月30日で終了し、運営会社も解散・清算すると発表した。
 menuは2019年にテイクアウトアプリとして始まり、翌年からデリバリーへ参入。コロナ禍の需要を追い風に47都道府県へ広がり、KDDI経済圏の中、Pontaパスとの連携も進めてきた。

 しかし2026年1月期の純損失は約38億円。純資産は約37億円のマイナスとなり、巨額の赤字を抱えていた。
 今年3月にはフィンランド発の「Wolt」も日本から撤退。国内では「Uber Eats」が先行するフードデリバリー業界の熾烈なシェア争いが浮き彫りとなっている。

 消耗戦を一段と激しくしたのが、圧倒的な資金力を誇るクーパン傘下で「韓国の黒船」と呼ばれる「ロケットナウ」だ。
 2025年に日本へ進出すると、配達料とサービス料を原則無料に設定。対象店舗での「お店と同価格」まで掲げて価格競争を激化させたのだった。

地域トップのシェアを取れないサービスは沈没を余儀なくされる

 物流業界関係者が解説する。
「ロケットナウが『デリバリーは店より高くて当然』という従来の常識を壊した影響は、非常に大きいと思います。menuが撤退を強いられた要因のひとつになったことは間違いありません。ユーザーが一度でも送料無料、店頭同額を経験すれば、商品価格の上乗せや各種手数料があるサービスは割高に思えてしまう。Uber Eatsや出前館も対抗策を打たざるをえず、業界全体が値下げ競争へ引きずり込まれました」

 新規客を獲得するには、アプリを入れてもらうための割引クーポンが必要となる。大盤振る舞いが欠かせないサービスの初期段階では、どこまで赤字に耐えられるかの体力勝負のビジネスなのだ。
「フードデリバリーは、地域ごとの注文密度が生命線となります。シェア1位になれば加盟店、利用者、配達員が近隣に集まり、短い距離で効率よく料理を運べます。ところが2位以下は注文が点在し、配達員を確保するための報酬も上乗せしなければならない。結果、注文が増えるたびに赤字が膨らむため、トップのシェアを取れないサービスは沈没を余儀なくされてしまうのです」(前出・物流業界関係者)
 1位以外は負けなのである。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

配信元: アサ芸プラス

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