海外で最大150店舗の出店を目標にしているというコンビニジムの「chocoZAP(チョコザップ)」が、香港、台湾、シンガポールに続きマレーシアに1号店を6月にオープンしました。2号店も今期中にオープン予定だといいます。
chocoZAPを運営するRIZAPグループ株式会社の海外事業部 事業責任者である仲村さんに今後の展望などを伺いました。
マレーシア出店のきっかけ
RIZAPグループが掲げる「自己投資産業でグローバルNo.1」というビジョンのもと、アジア全域における社会インフラとしての地位を確立するという計画が、海外展開の大きな背景にあります。
国内で培った持続可能な成長実績を東南アジア各国へと昇華させるべく、戦略的拠点としてマレーシアへの出店を決定いたしました。
出店の直接的なきっかけとなったのは、マレーシアが抱える深刻な健康課題と、それに対する社会的な意識の高まりです。
現在、同国では生活習慣に起因する肥満症や糖尿病の増加が大きな問題となっており、2019年に砂糖税が導入されるなど、国を挙げた健康増進の機運が高まっています。
しかし、マレーシアでは1年を通した酷暑に加え、歩道が少なく車移動が中心なため、屋外で日常的にウォーキングやランニングをするのは難しい現状があります。
加えて、既存のフィットネスジムは月額150〜200リンギット(約5800~7700円)以上と高額な本格ジムが中心で、運動初心者やライト層が気軽に通える選択肢は限られていました。
そのため現地では「運動したいけれど、環境やコストのハードルが高くて始められない」という課題がありました。
この課題とニーズに対し、涼しく快適な店内で、着替えず、安価に利用できるchocoZAPのモデルこそが解決策になると確信したことが、マレーシア出店の大きなきっかけとなりました。
入会手数料:80リンギット(約3100円)、月額プラン:128リンギット(約5000円)、年額プラン:1176リンギット(約4万5400円)という価格設定
価格設定につきましては、日本の価格との単純な為替比較ではなく、現地のフィットネス市場やライフスタイルサービス全体と比較した「パッケージとしての価値」を基準に決定しております。
マレーシア都市部の大手フィットネスジムの相場は月額200リンギット(約7700円)前後が一般的です。
一方、chocoZAPはトレーニングマシンだけでなく、ピラティス、セルフエステなどの美容サービス、ワークスペース、ランドリーなど、現地で個別に契約すると高額になる様々なサービスを追加料金なしのオールインクルーシブでご利用いただけます。
ジム利用に加えてこれらのサービスを日常的にご利用いただくことで、現地のお客様にとっても圧倒的なコストパフォーマンスを感じていただける設計となっております。
chocoZAPが手軽に通える社会インフラとして、現地のお客様に最大の価値をご提供できる価格設定でサービスを展開しております。
海外店舗の直営:FC比率
マレーシア1号店を含め、海外市場における店舗はすべて直営にて運営しております(直営比率100%:FC比率0%)。
海外展開においては、ブランディングの確立、サービス品質の担保、そして現地ユーザーの利用データの収集と高速改善が極めて重要です。そのため、現時点では、全店直営体制を採用し、市場の変化や現地ニーズに合わせた柔軟かつ迅速な意思決定を推進しています。
今後の海外展開予定
chocoZAPは「運動をもっと自由に。健康をもっと身近に。そんなあたりまえを日本から世界へ。」というスローガンを掲げており、最終的には特定の店舗数の枠にとらわれず、世界中へサービスを普及させていきたいと考えています。
まずは、2027年3月までに海外最大150店舗を展開し、chocoZAPが、世界でも当たり前に存在する社会インフラとなることを目指しています。
そのためのステップとして、本格展開を進めている香港や台湾を中心に、出店を拡大していきます。同時に、現在検証中のシンガポールやマレーシアに加え、ベトナムへも検証エリアを広げ、現地に最適化した展開手法を確立してまいります。
将来的にはアジア全域、そして世界へ向けてサービスを展開し、RIZAPグループが掲げる「自己投資産業でグローバルNo.1」というビジョンの実現を目指してまいります。
アジア以外での展開
アジア以外のエリアにつきましても、将来的なマーケットとして大きな可能性を見出しております。現在の海外展開戦略として、まずは需要が高く、日本同様フィットネスの参加率が低いアジア主要都市を中心にスピード感をもって拡大させます。
ここで確立したローカライズのノウハウと運営モデルを強みに、将来的にはアジアの枠を超え、早期に欧米でもテスト展開を開始するなど、さらにグローバル展開を加速させていきたいと考えております。
世界中の健康課題を解決する持続可能なインフラとして企業価値の最大化に努めてまいります。
海外市場でのchocoZAPの強み
私たちの最大の強みは、日本の成功体験をそのまま持ち込むのではなく、現地で迅速に進化させるアジャイル経営にあります。
実店舗のデータから国や地域ごとの潜在ニーズを掘り起こし、文化や経済状況に合わせて店舗形態やサービスを柔軟に変えていく。このローカライズを徹底するサイクルそのものが独自の優位性です。
これに加えて、ジムにとどまらずセルフエステなどの美容サービスやランドリーなどを1店舗に凝縮したオールインクルーシブモデルを、圧倒的なコストパフォーマンスで提供できる点も大きな差別化要素です。
この背景にあるのが、DXやAXを活用した独自の省人化の工夫であり、テクノロジーで運営コストを徹底的に抑えることで、手軽な価格設定と柔軟なサービス拡張の両立を実現しています。
日本国内の現状
決して飽和状態ではなく、私たちが試算する全国の潜在ポテンシャル8000店舗の実現に向けて、約2年間出店抑制し、店舗環境の向上や持続可能な収益基盤の確立に注力してまいりました。昨年度収益基盤が確立し、今年度からさらなる拡大フェーズに入っております。
現在、国内店舗数は2000店舗を突破いたしましたが、FCや地域パートナー・自治体との共創モデルを本格化させたことで、これまでジムが存在し得なかった地方都市や小規模自治体、過疎地域へも展開可能な戦略が確立されました。
さらに、「chocoZAP 第2章」として、既存店舗の全面リニューアルによる顧客層のセグメンテーションを進め、それぞれのニーズに最適化した店舗やサービスを展開しています。
具体的には、女性専用店舗のさらなる拡大をはじめ、中級者向けマシンの導入や、日常生活の中でつい立ち寄りたくなるサードプレイスになるような空間の店舗展開などを推進しています。
運動初心者から幅広い層まで日常的に利用できる社会インフラとしての価値を高め、店舗数の拡大とサービスの深化を両立することで、人口減少下においても持続的な成長を実現してまいります。
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マレーシア1号店(chocoZAP Uptown店)公式サイト(英語/マレーシア語)
https://chocozap-global.com/my/en[リンク]
※画像提供:RIZAPグループ株式会社
(執筆者: 6PAC)
