準決勝の2試合が行われ、決勝進出の2校が決まった大会第14日。投手でまず見事だったのが智弁和歌山のエース、和気匠太(3年)だ。1回に自らのエラーから1点を先制されたものの、続く1死満塁のピンチを追加点を許さず切り抜けると、2回以降も粘り強いピッチングを披露。横浜の強力打線を8回まで1失点、自責点0に抑え込み、チームを勝利に導いた。ストレートは140㎞前後だが、小さく変化するカットボールをしっかり操り、走者を背負ってからも落ち着いて投げることができる。打者に向かっていく強気の姿勢も光った。今大会で最も成長した投手の一人と言えるだろう。
投手では第2試合に登場した佐藤麻恩(健大高崎・3年)も素晴らしいパフォーマンスを見せた。130㎞台後半のストレートは打者の手元で変化してバットの芯を外し、内野ゴロを量産。コーナーに投げ分ける高い制球力は試合終盤まで乱れることがなく、8回途中まで被安打わずか2、無失点に抑え、チームの勝利に大きく貢献した。また、打撃でも1回のチャンスで先制のライト前タイムリーを放ち、4番の役割を果たした。これまでの起用法を考えると決勝戦で登板するかは微妙だが、打撃にも注目だ。
一方の野手では智弁和歌山の楠本龍生(3年・二塁手)が圧倒的なインパクトを残した。1回の第1打席はチャンスの場面でショートゴロに倒れたものの、3回の同点に追いついた直後の第2打席では、横浜のエース・織田翔希(3年)が投じた152㎞のストレートを振り抜き、ライトスタンドへ叩き込んで見せたのだ。カウントはツーボール、ノーストライクと、ある程度ストレートを狙いやすい場面ではあったものの、打ったボールは内角低めの決して簡単なコースではなく、それを軽々とスタンドに運んだのは見事と言うしかない。7回にも貴重な追加点となるタイムリーをセンター前に運び、この日は合計4打点という活躍だった。セカンドの守備でも度々好プレーを見せており、決勝でも攻守にわたる活躍に期待したい。
構成●THE DIGEST編集部
【甲子園を沸かせた注目選手│13日目】織田だけじゃない!準々決勝で輝きを放った選手たち
【甲子園を沸かせた注目選手│12日目】仲間の負傷で有明・斉藤が急遽先発!1失点完投で勝利を呼び込む
【甲子園を沸かせた注目選手│11日目】履正社・木村が初戦に続く力投!天理・金本も3安打で4番の役割を果たす

