被本塁打に苦しむ日本人メジャーリーガーとして真っ先に思い浮かぶのは、ロッキーズの菅野智之だ。しかしカブスの今永昇太も、それに悩まされていた。
直近6試合で7本を浴びており、7月31日(現地時間)以降の4試合で立て続けに食らうようになった。
その内訳は7月31日のヤンキース戦で2本、8月5日のドジャース戦で1本、8月11日のナショナルズ戦で3本、前回登板8月17日のホワイトソックス戦でも1本を献上している。
それでも防御率は3.77(8月21日時点)であり、計25試合に先発してQS(6回を3失点以内に抑える)が11回もあるのだから、「不振」とは言えないはずだ。しかし、地元メディア「Cubbies Crib(カビーズ・クリブ)」は辛辣に伝えていた。
「(被本塁打が)再び深刻化している」
「今季開幕から最初の7先発では、わずか3本しか本塁打を許していなかったが、その後の6先発では14被弾。被弾が増える悪い流れに入っている」
「Cubbies Crib」はカブスを応援する地元メディアである。それが厳しく伝えた理由は、昨年オフのクオリファイング・オファーにあった。
「今永は4年5300万ドルの契約でしたが、2年目の昨シーズン終了時点で契約内容を見直す条項が含まれていました。もっと言うと、4年契約の3年目以降に昇給する契約でした。球団はそれを破棄し、改めて今季年俸の約2202万ドルを提示した。今永はそれを断わって新天地を探すことはできたものの、受け入れました。それがクオリファイング・オファーです」(地元記者)
昨シーズン後半の悪いクセが再発したので…
昨年は5月にハムストリングを負傷。復帰後は17試合に登板したが、その17試合で24本塁打を浴びている。
チームはポストシーズンマッチの地区シリーズで早々に敗退。今永はポストシーズン2試合に投げたが、本塁打3本を食らっており、チーム敗退の一因とみなされていた。
「今永がクオリファイング・オファーを提示されたのはそのためです。一般的にクオリファイング・オファーを提示された選手は、新天地を探すケースが多いですが」(前出・地元記者)
要するに、昨シーズン後半の悪いクセが再発したので、「このままいくとヤバイ」ということを、地元メディアは伝えたかったのだろう。
ちなみに昨年はア・リーグワーストの33本塁打を食らった菅野だが、現時点での被本塁打数は26。今永は29本でナ・リーグ全体で2位だ。被本塁打が増えた技術的な理由はあるだろうが、今オフは今永の去就が騒がれそうだ。
(飯山満/スポーツライター)

